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SWOT分析で飲食店の経営戦略を組み立てる|自社の強みと弱みを活かして外部環境に打ち勝つ方法とは?

パーソルイノベーション・デジタルマーケティング部の福井です。飲食店において経営戦略は重要です。飲食店が多い状況で、他の飲食店よりも売上を上げるために、経営戦略を立てた上で、戦術を練らなければなりません。

ではどのように経営戦略を立てればよいのでしょうか。経営戦略を立てる手法としてはSWOT分析が有名です。そこでこの記事では、SWOT分析の方法とそのポイントについて説明します。

SWOT分析とは?

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SWOT分析とはスタンフォード大学のアルバート・ハンフリーが開発した手法です。SWOTはStrength、Weakness、Opportunity、Threatの頭文字をとっています。SWOT分析では自社の飲食店の内部環境として、強みと弱みを明確化し、さらに外部環境における機会と脅威をリストアップして分析します。

それらの要素を下の図のようにプラス要素、マイナス要素に分けて書きこんでみましょう。SWOT分析を行うことで、「プラス要素を捕捉したり、強化したりするか、マイナス要素を回避したり解消・克服したりするか」考えられます。その結果、経営戦略を策定できるのです。

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SWOT分析を活用した経営戦略策定

SWOT分析で飲食店の何がわかるのか

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SWOT分析をすることで、まずは自社の内部環境における強みと弱みが明確化していきます。飲食店であればその強みとして考えられるのは、商品力やサービス力、立地や知名度が考えられるでしょう。

強みに対して弱みもあるのが一般的です。たとえば立地が良ければ強みになりますが悪ければ弱みになりますよね。ブランド力も同様です。チェーン店であればブランド力がありますが、独自ブランドではブランド力は弱いといえます。

このように強みと弱みというのはコインの表裏の関係になっています。また内部環境は自分たちでコントロールできますので、強みを強化することも可能です。

次に外部環境ですが、外部環境には機会と脅威があります。機会というのはチャンスを意味しているので、たとえば飲食店で言えば、近くに競合店がないとか、都市開発で人口が増えているなどが考えられます。

脅威としては競合が参入してきたり、市場そのものが縮小している、他にも増税などが考えられるでしょう。外部環境の場合は自分たちではコントロールできない要素になります。

こうした分析を行うことで、これからの戦略の方向性が明確になっていきます。またSWOT分析は1人で行う必要はありません。複数のメンバーで行った方が、より客観的なSWOT分析が行えるでしょう。

SWOT分析のやり方

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SWOT分析では、先ほど述べたように外部環境と内部環境の要素をあげていく必要があります。それらの要素の中でプラスのものについては機会と強みになり、マイナスになれば脅威と弱みになります。まずは思いついたものを枠の中に書き込んでいきましょう。

では外部環境と内部環境でどのような要素を確認していけばよいでしょうか。

・外部環境の要素

外部環境では、現在の政治や経済状況を考えます。政治が不安定であるのか、景気はよいのか悪いのかなど確認してきます。

また飲食店においてはその地域の人口が増えているかどうかというのも重要なポイントでしょう。他にも現在どのような料理に需要があるのか、顧客のニーズはどこにあるのか、現在の流行の料理はどのようなものなのかなど考えます。

最後に競合についても考えなければなりません。競合他社が近くにいるのか、いるとすれば何社ぐらいあるのか、またこれから参入してくる可能性はあるのかなど、プラスかマイナスか評価していきます。

・内部環境の要素

飲食店で内部環境の要素として重要なのは、商品力とサービス力が重要でしょう。またブランド力はあるのかどうか、立地はよいかどうかなども要素として考えられます。

内部環境についてはコインの表裏である事はすでに述べました。そのため商品力やサービス力で差がつけられているのであれば強みに書き、反対に差別化できていないのであれば弱みになるでしょう。

内部・外部環境分析のポイント

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SWOT分析の作表が終わった後に、ただその表を眺めているだけでは前に進みません。ここから戦略を立てるための分析が必要になってきます。それでは戦略を立てる際に、どのようなポイントがあるのでしょうか。ここではそのポイントを3つ紹介します。

・優先順位をつける

SWOT分析の表を見ていると、課題はたくさん見えてきます。しかしすべてを行うことはできないですよね。そのため優先順位をしっかりとつけなければなりません。急いで解決しなければならない課題があれば、そちらを優先する必要があるでしょう。

ただし優先順位をつけるとしても、目の前の問題だけをこなしていては事業の継続はできません。将来的に事業を継続していくために重要な課題もあるはずです。

そうした課題の中には今から対応しておかなければ、間に合わないものもあるはずです。とくにお客様にとって必要なものは今から対応しておいた方がよいでしょう。

・クロスSWOT分析をする

SWOT分析は各項目を組み合わせて分析するのが一般的です。つまりは「強みと機会」「強みと脅威」「弱みと機会」「弱みと脅威」の4つの組み合わせになるわけです。ではそれぞれどのような戦略になるのでしょうか。

1.強みと機会にもとづく戦略

強みにもとづいて機会を最大限に生かす戦略になります。この戦略は攻めの戦略だと考えられます。

2.強みと脅威にもとづく戦略

強みを生かして、脅威に対抗する戦略です。脅威の悪影響をどこまでさけられるか考える戦略です。

3.弱みと機会にもとづく戦略

弱みがあることで機会を取り逃さないために、いかに弱みを強化するか考える戦略です。

4.弱みと脅威にもとづく戦略

弱みがあることで脅威に負けることを防ぐために、必要な戦略を考えます。

これら4つの戦略を同時に行えれば最もよいわけですが、いきなり同時に行うことは難しいのが一般的です。そのためまずはひとつ、どの戦略を取るのか考えて実施するのがよいでしょう。

・実現できる戦略を策定する

SWOT分析をして戦略を立てるのはよいのですが、最終的にその戦略が実現できる戦略なのかどうかというのは非常に重要です。とくに中小の飲食店であれば経営資源が限られているわけですから、その戦略が実際取り組めるかどうかというのは非常に重要な問題です。

どんなによい戦略を立てたとしても、その戦略が実施できなければ意味がありません。本当にその戦略が実施できるのかどうか、よく検討していましょう。

SWOT分析の実例とは

では実際にレストランを具体例としてSWOT分析をしてみましょう。完成したマトリックスは以下のものです。

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まず「強みと機会にもとづく戦略」を考えてみましょう。カレーが人気ですから、ランチタイムなどに特別価格でカレーを提供したり、大盛を無料で提供するなど考えられます。

つぎに「弱みと脅威にもとづく戦略」も考えてみましょう。サイドメニューの強化とスープの見直しは急務です。カレー専門店が近くにできましたから、差別化できるようにメニュー開発にも力をいれていくべきでしょう。

※この例は簡略化していますが実際の検討では定量的な観点や競合の固有名詞も入れてまとめるべきでしょう。

このように自社の飲食店でもSWOT分析を行いましょう。

正しいSWOT分析を行うには情報が重要

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正しいSWOT分析を行うためには、正しい情報が必要です。外部環境で間違った情報にもとづいてSWOT分析をしてしまうと、間違った戦略が策定されてしまいます。また内部環境の情報もデータをしっかりとっていないと、経営者の感覚とデータが大きくずれていることもあるのです。

そこで正しいSWOT分析を行うために必要な情報の取得方法について3つ紹介します。

・PEST分析を行う

PEST分析とは、Politics、Economy、Society、Technologyの頭文字を合わせたものです。政策によって規制や税金が変わるわけですから、政治的要因というのはかなり大きくなります。次に経済的要因も非常に重要です。現在の景気がどのようになっているのか、しっかりとした情報を得ておかなければならないでしょう。

社会的要因というのは流行やライフスタイルの変化などです。こちらもデータをもとに今どのようなものが流行っているのか、しっかりと分析しておかなければなりません。また自社の飲食店を取り巻く人口がどのように変化しているのかも、データとして必要でしょう。

技術的要因とは新しい技術の登場です。飲食店で言えば予約システムやポスレジなどは新しい技術ですよね。今回のコロナでも一気にカード対応している飲食店が増えました。カード対応に関しても、どの程度の店舗でカード対応しているかのデータがなければ、検討できなかいでしょう。

・3C分析を行う

3C分析の3Cとは、Customer、Competitor、Companyの頭文字をとっています。つまり顧客のニーズや市場規模はどうなっているか、競合にどのような特徴があるのか、またシェアはどれくらい持っているのか等のデータ、最後に自社の現場に関するデータをそろえます。こうしたデータにもとづいて、外部環境と内部環境の強み・弱みを考えていきましょう。

・顧客データを細かく取る

飲食店の場合、どのようなお客様が来ているのかというのは、しっかりとデータをとって分析をした方がよいです。データ分析すれば、性別・年齢だけでなく、それぞれどのような顧客がどうしのような料理を食べるのか、時間帯はどうなのか、天候の影響はないかなど分析できます。

そのデータをもとに自分たちの強みは何かというのがわかるでしょう。内部環境の強みや弱みを考える際に、こうしたデータは大変重要な要素になります。データと経営者の感覚がズレていることもあるのです。

内部環境分析にはPOSが必須

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先ほど述べたとおり、内部環境分析をする際に顧客のデータが重要だと述べました。 顧客データを取るためには、 POS レジが大変便利です。 POS レジであれば、顧客の性別や年齢などといった属性だけでなく、どのような料理を好んでいるか、また天候や時間帯の影響も予想できます。 そしてデータをもとにすれば、来店客数の予測も可能になります。

POSレジは多くありますが、その中でも数あるPOSシステムの中でもお勧めしたいのが有償POSレジで国内トップクラスのシェアのクラウド型モバイルPOSレジ「POS+(ポスタス)」です。
「POS+」は、店舗の売上向上や店舗運営担当者の業務負担軽減による生産性向上を実現し、また従業員にとって利便性の高い機能を搭載する店舗向けソリューションです。
「POS+」を使えば、売上の大きい商品カテゴリや来店頻度の多い組数の把握、月/日/曜日/単位での可視化により売上向上への注力ポイントが把握できます。

またスタッフの負荷やオーダーミス、食材ロス、予約対応やシフト作成、そのほか管理業務など、お店が抱える課題を効率化し、メニュー投資や接客の向上に注力できます。

サポートも充実していますので、この機会にぜひ「POS+」をご検討ください。

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ポスタス


まとめ

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ここまでSWOT分析においてどのように経営戦略を立てればよいか説明してきました。SWOT分析は自社の強みと弱みをしっかりと認識し、その分析結果を戦略に落とし込んで行くやり方でした。そのためにはデータが非常に重要だということも述べたとおりです。

とくに内部環境の分析には POS レジ最適です。 とくに「POS+」であれば顧客分析だけでなく、多店舗管理もできますし、レジ締め業務の簡略化など業務効率化にもつながります。この機会にPOSレジの導入を検討してみてください。

ポスタス株式会社および「POS+」について 
https://www.postas.co.jp/
ポスタス株式会社は、2013年5月のサービス提供から、有償POSレジで国内トップクラスのシェアを誇るまで成長したクラウド型モバイルPOSレジ「POS+(ポスタス)」の事業を、パーソルグループのパーソルプロセス&テクノロジー株式会社より承継する形で、2019年12月2日に設立いたしました。
「PERSOL(パーソル)」について <https://www.persol-group.co.jp/>
パーソルグループは、「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに、人材派遣サービス「テンプスタッフ」、転職サービス「doda」、ITアウトソーシングや設計開発など、人と組織にかかわる多様なサービスを展開しています。

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