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飲食店のPL(損益計算書)の重要性|売上・経費・利益を経営者から店長まで理解することが多店舗経営成功のカギ

パーソルイノベーション・デジタルマーケティング部の福井です。飲食店でもPL(損益計算書)は非常に重要です。PLを確認しなければ、飲食店の経営状態がわかりません。さらに次はどのような戦略・戦術をとるべきかを検討するためにも、PLの把握が第一です。

またPLを把握しておくべきなのは経営者だけではありません。店長やマネージャーもPLを理解しておいた方がよいのです。そこでこの記事ではPLや計算法だけでなく、店長やマネージャーがPLを理解しておいた方がいいのか、その理由を説明します。

飲食店でよく使われるPL(損益計算書)とは?

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PLとは「Profit and Loss statement」の頭文字であり、日本語では損益計算書と呼ばれています。PLを見ることで、どれぐらいその飲食店が儲かっているかよくわかります。

またPLはただ利益が上がっているかどうかを見るだけではありません。なぜ利益が増えているのか、その分析も可能です。たとえば利益が上がっているとしても、売上が上がったことで利益が上がっているのか、売上が少なくても経費が下がったため、利益が上がっているのかなどがわかります。

つまり増収増益の場合もあれば、減収増益の場合もあるのです。このように数値にもとづいて現在の経営状況が理解できるため、PLはとても重要なのです。

飲食店のPLの各種項目を解説

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ここでは、飲食店のPLにおける重要な項目について簡単に説明します。

・粗利

粗利は「売上‐原価」で計算します。

・営業利益

営業利益は「粗利‐販管費」で計算します。販管費は人件費や賃料、水道光熱費など商品を作るのに必要な費用以外の費用を指します。

・原価率

原価率は「原価÷売上」で計算します。あらかじめ原価率を計算して、その数値と毎月の数値が合っているかどうか確認します。

・FLコスト

原価(Food)と人件費(Labor)のことをいいます。FLコストと売上の関係が非常に重要になります。次から詳述します。

飲食店におけるPLの分析ポイント

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先ほど飲食店におけるPLの重要な項目について説明しましたが、ではその数値がどの程度になっていればよいのでしょうか。ここではそれぞれの項目のポイントについて説明します。

・原価率は30%程度が平均

原価率は飲食店では30%程度が適正だと言われています。ただし飲食業でもさまざまあり、原価率を20%程度に抑えて他の付加価値を提供している店もあれば、原価率を60%程度にして、回転率を上げて客数を多くしている飲食店もあります。

原価率をどの程度にして、どうやって収益を上げていくかは飲食店それぞれの戦略にもとづいているので、原価率が予定通りになっているかどうか重要なポイントになってくるのです。

・FLコストは55%~60%

FLコストは60%以内に抑えるのがよいとされています。たとえばFLコストが55%程度だと、収益率が高い飲食店だといえます。反対に65%以上の飲食店であれば、赤字になる可能性が高いとわかるでしょう。

このFLコストが赤字なのか黒字になるかの1つの目安になっているのです。各店舗で必ず確認するようにしましょう。

・損益分岐点売上高を計算する

次に損益分岐点売上高を計算します。損益分岐点売上高ぴったりの売上で、利益がゼロです。損益分岐点売上高を超えることで利益が出てきます。損益分岐点売上高の計算式は以下の通りです。

損益分岐点売上高=固定費÷(1-変動費率)

変動費率とは「変動費÷売上」で計算できます。固定費とは売上が変化しても変わらない経費のことです。一方変動費は売上に応じて変わる経費になります。

たとえば固定費200万円で変動費率が20%の場合、損益分岐点売上高は250万円になります

損益分岐点売上高=200万円÷(1-20%)
=250万円

つまり250万円以上の売上を上げなければ、赤字になるというわけです。

・目標利益達成売上高を設定する

目標利益達成売上高は「(固定費+目標利益)÷(1-変動費率)」で計算できます。目標利益を固定費に足すだけで目標利益達成売上高を設定できます。たとえば先ほどと同じように、固定費を200万円、目標利益20万円、変動率20%で計算してみましょう。

目標利益達成売上高=(200万円+20万円)÷(1-20%)
=275万円

計算すると目標利益達成売上高は275万円になります。先ほどの損益分岐点売上高を比較してもらえるとわかりますが、20万円の利益を上げるためには、単純に20万円売上を増やすだけでは達成できません。その理由は変動費があるからです。

目標の利益をあげるために、どの程度の売上を上げればいいのか、事前に必ず計算しておきましょう。このようにPLにもとづいて計算することで、経営に関して重要な数値が見えてくるわけです。

飲食店のPLは経営者だけが知っていればよい?

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PLは経営に必要な数値なので、経営者だけ知っておけばよいのでしょうか。実際には、経営者だけが知っているのでは問題です。その理由はPLにもとづいて変動費は固定費を下げる場合、実際にその指示の意味を店長やマネージャーが理解していなければ実践できないからです。

売上を上げようと考えた場合、従業員のサービスの質を上げることも含まれます。従業員のサービスの質は、研修などを実施することであげることになりますが、それでも従業員一人ひとりが自覚しなければ、サービスの質は向上しません。

その際に店長やマネージャーの役割は重要です。各店舗でしっかりと研修を行うことで、研修の効果が出てくるのは間違いありません。

そのうえ経費削減と考えた場合、水道光熱費を節約するのもひとつの方法です。しかし節約意識というのは従業員一人ひとりが持たなければ効果がありません。経営者だけが「節約しましょう」と叫んでいても意味がないわけです。

他にもコスト削減では、原価管理をしっかりと行わなければなりません。原価管理は仕入れの問題になるので、経営者だけの問題と考えがちですが、食材ロスを減らすことも大切です。その場合、各店舗の協力は不可欠でしょう。

このようにPLに関しては、少なくとも各店舗の店長やマネージャーも把握しておくべき数値だと言えるでしょう。

飲食店のPLを店長やマネージャーが理解することのメリット

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先ほども述べた通り、経営者だけがPLを把握しているだけでは問題です。少なくとも店長やマネージャーに関しては、PLの数値を理解しておくべきでしょう。こうした数値を理解することで、会社全体で売上を上げよう、経費を削減しようという動きになるでしょう。

また各店舗の従業員がどの程度経費削減を意識するかは、各店舗の店長の役割は重要です。しっかりと指示が出せるように、店長やマネージャーに関してはPLについて理解してもらいましょう。

飲食店の各店舗でPLを作成するにはデータ集積・分析の効率化が必須

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PLについては本部で一括して管理することも大切ですが、各店舗でそれぞれPLを作成できるようにするべきです。そうすることで店舗ごとの売上や経費削減に対する意識も高まるはずです。

また各店舗でPLを作成することで、各店舗ごとの比較も行えます。そのためなぜこの店舗では売上が上がっていて、なぜ別の店舗では売上が下がっているのかなどの比較も可能です。各店舗がデータをもとに経営することで、本部としても各店舗の戦略がわかりやすくなるでしょう。

現在、飲食店でもデータ経営を行っているところが増えてきています。今までのような勘に頼った経営ではうまくいかないからです。とくに多店舗経営をしている飲食店にとって、データ経営はすぐにでも取り入れるべきものでしょう。

データ経営をするためにはシステムの導入は不可欠です。とくにPOSレジがオススメです。しかしどのPOSシステムを導入すればよいか、迷う人も多いでしょう。

数あるPOSシステムの中でもお勧めしたいのが有償POSレジで国内トップクラスのシェアのクラウド型モバイルPOSレジ「POS+(ポスタス)」です。
「POS+」は、店舗の売上向上や店舗運営担当者の業務負担軽減による生産性向上を実現し、また従業員にとって利便性の高い機能を搭載する店舗向けソリューションです。

「POS+(ポスタス)」の周辺機能の「POS+assist(ポスタスアシスト)」は以下のような機能が備わっており、PL管理だけでなく、その他の飲食店の課題を見つけるのにも最適です。

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まとめ~飲食店のPL理解が成功のカギ!

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ここまで飲食店の損益計算書の重要性について説明してきました。お店の売上や経費、利益については経営者だけでなく、店長やマネージャーも知っておくべきです。そうすることで、各店舗が責任もって店舗運営ができます。

各店舗が責任を持って店舗運営をするためには、各店舗のデータが必要です。各店舗のデータを収集・分析するためにPOSレジの導入が必須です。とくに「POS+assist(ポスタスアシスト)」はデータ収集と分析で高い評価を受けています。

多店舗経営をしている方も、これからしようとしている方もこの機会にぜひ「POS+assist(ポスタスアシスト)」をご検討ください!


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