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オープンイノベーションで未来を切り開く。『eiicon company』が描くビジョン

ここ数年、イノベーションを起こす1つの手段として、「オープンイノベーション」の概念が注目を集めています。オープンイノベーションとは、「自社以外のパートナーと連携し、共に新たな価値を創出すること」。

それを支援するために立ち上がった事業が、オープンイノベーションに特化したマッチングプラットフォームの『AUBA(旧eiicon)』です。2017年のサービス開始から3年。現在の状況と新たな取り組みについて、ファウンダーの中村に話を聞きました。

▼中村亜由子
『AUBA(旧eiicon)』を運営するeiicon company代表。2008年株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)入社。 doda編集部、人材紹介事業部など、HR転職領域に従事。2015年に『eiicon』事業を起案・推進し、2017年にサービスを開始。

日本はオープンイノベーションと相性がいい?その理由とは

ーーはじめに、『eiicon company』が提供する事業内容を教えてください。

『eiicon company』は、オープンイノベーションに特化したビジネスマッチングプラットフォーム『AUBA』をベースに、オープンイノベーションに関するプロモーション支援、コンサルティングサービス、イベント企画•支援サービスの提供を事業として展開しています。オープンイノベーション支援コンサルティング事業ですね。

加えて、事業を活性化するメディア「TOMORUBA」の運営をしており、4つの軸で事業展開をしています。

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<主なサービス概要>
「オープンイノベーション」にチャレンジするすべての企業に対し、その取り組みを加速させる支援を実施しています。

1)日本最大のオープンイノベーションプラットフォーム『AUBA(アウバ)』。
登録社数 累計15,000社、企業間繋がり22,000件突破したプラットフォーム。自社PRの掲載からメッセージのやりとりまで、無料で利用が可能。メッセージ送信を頻繁に行いたい企業様など、プラットフォームをより活用したい企業様には別途有料プランも用意。ハンズオンでのご支援も各種用意し、オープンイノベーション実践企業に対し幅広くサポート。
2)事業を創るビジネスパーソンのための事業を活性化するメディア『TOMORUBA(トモルバ)』 
全国各地あらゆる業界のスタートアップ・中小企業・大手企業から地方自治体・大学まで、資金調達・資金提供・共同研究などの様々な情報や事業を創るためのノウハウ情報などを配信。


ーー『eiicon』がオープンイノベーションに特化しているのはなぜでしょうか?

オープンイノベーションという手法が、日本における事業創造の手法として適していると考えているからです。

事業創造というと、「0→1」のイメージが強いですが、それだけではありません。「1→10」や、「2×2=100」も新規事業、事業創造と呼べることも往々にしてあると思っています。オープンイノベーションは、掛け合せで今世の中にないものを生むという手法であり、まさに「1+1=10」にしたり、「2×2=100」にしたりする手法だとお考え下さい。

新規事業は千三つと言われます。つまり1,000に3つしか成功しないという言葉ですが、ゼロイチを闇雲に作り出そうとすればその数値も理解できます。しかし、あるものを組み合わせるオープンイノベーションという手法であればその確率は格段に上がると考えています。

更に、改善を得意とする日本においては、オープンイノベーションのやり方・ノウハウを吸収し、都度改善していくことで、その確率がどんどん上がっていくのでは、考えています。

パーソルグループが目指しているのは、人と組織の成長を創造するインフラになること。企業同士をマッチングさせて事業をつくり、雇用を生み出すことは、日本経済の発展にもプラスになると考えています。

マッチングプラットフォームが起点だからこそ提供できる『AUBA(旧eiicon)』の価値

ーー『AUBA(旧eiicon)』はサービス開始から3年が経ちます。現在の状況を教えてください。

2020年7月の時点で、登録社数は1万5000社。マッチング件数は2万2200件以上です。

嬉しいことに、『AUBA(旧eiicon)』を経由しないと出会えなかった企業が繋がりを持ち、課題解決に取り組む事例が多数生まれています。

ーー例えば、どのような事例がありますか?

『AUBA(旧eiicon)』プラットフォームをユーザーが活用し自ら公募されたことでマッチング、事業共創が実現した例と、当社のコンサルタントがハンズオンで募集告知から共創実現までをサポートさせて頂いた例を2つ紹介させていただきます。

前者は、浅野水産様とFACTORIUM様が進めている漁師の長年の勘と経験をAI化するプロジェクトです。

浅野水産様は、「近海かつお一本釣り漁業」において県内1位、全国で8位という実績を持つ企業です。

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▲近海かつお一本釣り漁業(出典:TOMORUBAより)©eiicon company

水産業は漁師の勘と経験に依存しやすいのですが、売り上げを支える漁労長が高齢になり、引退が間近。売り上げ低迷の危機という課題を抱えていました。その解決策として、漁労長の航海日誌をAI化することが有効なのでは、という仮説をお持ちでした。

仮説は立てていらしたので、あとはそれを実現できる企業と出会う、ということで『AUBA(旧eiicon)』をご活用いただきました。課題と仮説をご自身の文章で掲載頂いたところ、データサイエンス・ベンチャービルダーであるFACTORIUM様から手が挙がり、連携することになりました。現在は漁船にセンサーをつけ、実証実験中だと伺っています。

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▲浅野水産の「第五清龍丸」の写真(出典:TOMORUBAより)©eiicon company

ーー1次産業を担う企業と最新技術を持つ企業が結びついたんですね!もう1つの事例はどのようなものでしょうか?

当社が募集告知から共創実現までを支援した例の中からNTTコミュニケーションズ様と東京ロボティクス様のケースをご紹介しますね。

NTTコミュニケーションズ様は、昨年、イノベーション創出手法のひとつとして、オープンイノベーション実践も社として取り入れられられることが決まり、そのオープンイノベーション実践テーマのひとつに「テレイグジスタンス」がありました。

通信とロボットを組み合わせ、遠隔地から自身の体の一部のようにロボットを動かすのが「テレイグジスタンス」ですが、そのロボットを自社でつくるという選択はせず、オープンイノベーションという手法を活用することにされたのです。

そこで、『AUBA(旧eiicon)』で対象に響くような公募ページを作成し、企業を集客。結果、大学発ベンチャー東京ロボティクス様と出会い、弊社のコンサルタントが伴走しながら共創を進め、現在も共同で開発を進められているという事例です。

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▲開発中のロボット(出典:TOMORUBAより)©eiicon company

ーー企業が出会う「場」の提供だけでなく、共創実現に向けた支援まで行えるのは、『AUBA(旧eiicon)』の強みでしょうか?

そうですね。かなり多くの事例を保有しているので、どういう企業に対して、どのようにアプローチをすると共創できるのかというノウハウや、企業様をしっかりとサポートできる体制があります。

また、今は外部の企業とのオープンイノベーションだけでなく、企業内における新たなビジネスの成長を促進するクローズドなイノベーション支援にも幅を広げています。

イノベーションは、クローズドでもオープンでも、新たな価値創造・事業創造であることは変わりません。実は、その過程でぶつかる壁には共通項が多い。

そして、問題の大半は、「誰に対してどんな価値提供ができるのか」や「世の中に市場はあるのか」が明確になっていないことにあります。

こうしたイノベーションを生み出す時に出てくる諸問題を、企業様毎に合わせてクリアにし、新たな革新を世の中に作り出すサポートをしていけるのがeiicon companyの強みです。


オープンイノベーションを広めるために必要なスキル

ーー最近では、「オープンイノベーション」の言葉を耳にする機会も増えました。すでに世の中に浸透している状況でしょうか?

たしかに、ここ数年でオープンイノベーションは企業の未来をつくる大事なツールだと理解され始めています。しかし、まだまだ浸透しているとはいえません。

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目指しているのは、オープンイノベーションがイノベーション創出 手法の一つとして“当たり前”になること。一例をあげるなら、企業における中途採用のようなイメージです。以前は新卒一括採用による終身雇用が一般的でしたが、今や中途採用は企業の生存活動の1つとして定着していますよね。

これと同じ状況になって初めて、「浸透している」といえると思っています。そのために、企業に対する支援を拡大することと、それを担える人が必要なんです。

ーーオープンイノベーションを浸透させていくにあたって、中村さんが考える必要なスキルを教えてください。

マクロな視点とミクロな視点を行き来できるスキルです。目の前のクライアントが言ったことは、あくまで1つの意見。その意見と、今のトレンドや、他業界の他社の状況なども踏まえ、物事を考えていくことが大切ですね。

企業間連携で事業を生み出すことが秘めている可能性

ーーオープンイノベーションがイノベーションの手段の1つとして定着したら、どのような未来があると思いますか?

私は、日本が従来強みとしてきたモノづくり+サービスで、日本が再度急進できると思っています。

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日本は既存サービスのレベルが高く、経験を糧に改善を重ねるのが得意。高い技術を持つ企業同士が繋がれば、アメリカで台頭したテック系企業であるGAFAに匹敵する企業やサービスが生まれる可能性もあると思っています。

先日、『AUBA・TOMORUBA』にリブランドを行ったのも、オープンイノベーションを単なるトレンドで終わらせるのではなく、当たり前の概念にするため。

イノベーション自体は、クローズドでもできます。でも、企業と企業が出会うことがオープンイノベーションならではの面白さ。まだまだ道は半ばで大変さもありますが、事業創出という価値ある取り組みができていることは、やりがいも大きいです。

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パーソルグループのグループビジョン「はたらいて、笑おう。」の実現に向け、テクノロジーや人々との共創を通じて 「はたらく」をアップデートするパーソルイノベーション株式会社の公式noteです。 新規事業/サービスに関連した情報や、各事業のヒトやカルチャーのご紹介をしていきます。