
オンラインシフトで見えた新たな道。コロナ禍で挑戦し続けた『TECH PLAY』の軌跡【事業責任者・セールス&マーケ責任者インタビュー前編】
テクノロジーに関するイベントの情報プラットフォームの運営から、企業向けの採用ブランディング支援や人材育成、コンサルティングサービスへと事業を広げてきたパーソルイノベーションの『TECH PLAY』。
前回(2020年6月)のインタビューからコロナ禍を経て、事業はどのような変遷を遂げてきたのでしょうか。
HRマネジメント部タレントブランディング室の小林が、事業責任者の片岡秀夫(かたおか ひでお)さんとセールス部長の武藤竜耶(むとう たつや)さんに、『TECH PLAY』の最新状況を伺いました!
※後編インタビューはこちらから。
写真左:片岡 秀夫(以下、片岡)
2008年、インテリジェンス(現、パーソルキャリア)に新卒入社。経営企画部や転職支援事業の事業企画部を経て、Innovation Lab.にて新規事業開発およびオープンイノベーションを推進。分社化と同時にパーソルイノベーションで『TECH PLAY』の事業責任者として、各社のDX実現のためにDXコンサルティング・組織作り・人材育成を支援。
写真右:武藤 竜耶(以下、武藤)
2011年、インテリジェンス(現、パーソルキャリア)に新卒入社し、約4年間デジタル人材領域の採用支援を担当。その後、デジタル人材領域の採用支援部門責任者として2年間部門立ち上げに取り組み、様々なテーマに従事。2017年に『TECH PLAY』にジョインし、プロダクト開発とテックブランディング支援事業の責任者として企業のPR/テックブランディングを支援。現在はセールス部長とマーケティングマネージャーとして活躍。
※所属部署・役職は2021年12月時点のものです。
オンラインでも「届けたい価値」は変わらない
ーー前回のインタビュー以降、『TECH PLAY』の事業にはどんな変化がありましたか?
片岡:最大の変化は、新型コロナウイルスによってオフラインで展開していた法人向け採用ブランディングサービスを、オンラインに転換したことです。『TECH PLAY』は、オフラインイベントを通したリアルの出会いに価値を発揮していただけに、当時大きな打撃を受けましたね。
特に「TECH PLAY SHIBUYA」では連日テックイベントが開催され、エンジニアにとってシンボリックな場所として機能していました。またイベント開催時のデータをサービス作りにも活かしてましたから、事業の根幹を失った感覚でしたね。
武藤:『TECH PLAY』が築いてきた強みを、オンラインでどう活かしていくべきか。大きな岐路に立たされました。
ーーオンラインへのシフトは、具体的に何から始めたのでしょうか?
片岡:色々模索していたのですが、まずはエンジニア向けオンライン学習のコンテンツ作りから始めました。同時に、オフラインで実施していたイベントやミートアップを、オンライン開催へと移行していきました。
さらに「TECH PLAY SHIBUYA」を含めた施設は2021年3月に解約。2016年の開設以降、エンジニアのカルチャーを作ってきた自負もあり、思い入れが大きくてすぐに手放す決断はできなかったんですよね。
武藤:つらい決断ではありましたね。でも「企業とエンジニアを結びつける」という本質的な価値は変わらないと、気持ちを新たに切り替えました。オンラインでしか生き残れないならもうやるしかないと。
イベント配信動画を採用に活かし、応募数拡大へ
ーーオンラインに移行して見えたメリットやデメリットは何だと思いますか?
片岡:オンラインイベントでは、参加者のキャパシティーに制限がなくなったのが大きなメリットです。これまでのオフラインイベントでは最大200名が限度でしたが、ある大手自動車メーカー様のオンラインイベントには、1,000名以上ものお申し込みをいただきました。
求人応募ベースでも、オフラインと比較してオンラインでは1.7倍増に。イベント配信をアーカイブで残せるため、参加できなかった人たちにも広くリーチできているのが成果に現れているのだと思います。
武藤:一方で、オフライン特有の「場に生まれるパワー」をオンラインでは享受しにくいのは確かですね。リアルイベント後の懇親会では、登壇者(企業)と参加者(個人)がカジュアルにつながる機会を作れていました。
僕たちもそこでエンジニアの皆さんが何を感じ取ってくれたのか、何を求めているのか吸収できていたのですが、オンラインではその手触り感を得るのが難しいですね。Webアンケートを実施していますが、リアルで感じ取れる情報との格差があると感じます。
ーー課題から新たなサービス・機能へと発展したケースはありますか?
片岡:はい。イベント後の懇親会で生まれていた企業と個人の出会いを、Web上でも再現できるよう、イベント参加者が登壇企業の面談に申し込めるサービスを導入しました。
またイベントページに動画を共有したり、イベント配信時のチャットにコンテンツを共有したり、参加者が意欲的に参加できるような機能をどんどん追加しています。
武藤:イベント動画を採用支援に活用するケースも増えていますね。転職エージェントに動画URLをシェアすることで、求人原稿だけでは伝わりにくい、より深くてリアリティーのある情報を届けられるようになったと思います。
例えば、あるCTOによるテックイベントの動画コンテンツURLを候補者に送付したところ、応募数が105%増になった事例もありました。
片岡:他にも、リクルーティングの成果に直接コミットする仕組みも強化してきましたね。採用管理システム(ATS)に人材情報を蓄積して管理し、採用効果を分析しています。こうしたサービスは、『TECH PLAY』のトップバナーにイベント告知を出している大手自動車、電機メーカー様にご利用いただいています。
全てが順調に進んできたわけではないのですが、事業全体をオンライン対応へと変化させて、少しずつ成果が実ってきたところだと思います。
武藤:今後も、企業・個人に便利な機能をリリースしていく予定です。直近では『TECH PLAY』上で、気になる企業のテックブログを検索できる機能をスタート。
テックブログを発信している企業様にとって、思うようにエンジニアに届いていないという課題が開発のきっかけになっています。テックブログを通じて、企業・個人の双方がつながり合う機会が生まれればうれしいですね。
企業・個人への「技術の装着」を促進
ーーお二人の話を伺って、従来のやり方を大きく変え、新たな方向へ進んでいることが理解できました。最後に、今後の目標をそれぞれ聞かせてください。
武藤:『TECH PLAY』では、事業スタート時から「テックプレイヤー・テックカンパニーを増やす」というミッションを掲げています。これは今もこれからも変わらず目指していく指針です。
片岡:企業にも個人にも「技術の装着」が不可欠だと思います。
僕の理想とするテックプレイヤーは、今も一緒に仕事をしているエンジニアです。彼は自分のやりたいことを次々と実現していくのですが、彼のように自由な働き方ができるのは「技術の装着」があるからこそ。こうしたテックプレイヤーが日本にもどんどん増えてほしいと考えます。
武藤:エンジニアが夢を持って活躍できる世界にしていきたいですよね。そのために『TECH PLAY』では、テキストコンテンツだけでなく、動画コンテンツを充実させるなどエンジニアが広く学べる環境を作っていくつもりです。
そして、企業のご支援も引き続き力を注いでいきます。特に、影響力の大きいエンタープライズ企業のDX課題に寄り添っていきたいですね。クライアントの声がしっかり個々のエンジニアに届き、良いご縁につなげられるように、各企業の課題にフィットした解決策を柔軟にご提案していければと思います。
片岡:パーソルグループの信頼性を活かして多くの企業をご支援し、真の「テックカンパニー」を増やしていく。それによって、エンジニアがチャレンジしがいのある業界になるよう、僕たちも頑張っていかなくては。
短期スパンでは『TECH PLAY』の発信力を高めることを目標に据えています。『TECH PLAY』の事業やサービスの認知度を上げて、DXやエンジニア採用でお困りの際は、最初にお声がけいただける状態にしたいですね。
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