目指すのは“カジュアルに学ぶ社会”。『コミックラーニング』が掲げる世界観とは?
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目指すのは“カジュアルに学ぶ社会”。『コミックラーニング』が掲げる世界観とは?

「企業研修なんて、できれば受けたくない・・・」企業に勤める従業員の方の中には、こんな本音を抱いている人も少なくないでしょう。また「研修の参加率が低い、効果が見込めない」と悩む研修担当者も多いとされます。こうした課題を、コミックによる学習コンテンツで変革するのが『コミックラーニング』です。

こんにちは!パーソルイノベーションHR本部タレントブランディング室の小林日奈子です。今回は『コミックラーニング』の事業責任者、仙波 敦子(せんば あつこ)さんにインタビューしました。

仙波さんは、教育分野で活躍してきた事業開発のプロフェッショナルです。そんな仙波さんに『コミックラーニング』立ち上げのきっかけやサービスの特色、実現したい未来について話を聞きました。

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仙波 敦子
出版社で約300冊の企画・編集及び海外版権売買など事業開発に携わった後、株式会社ドワンゴで通信制高校N高等学校通学コースの事業責任者として新規開校を牽引。その後、業界最大級の教育Webメディアの運営責任者、慶応義塾大学SFC研究所でのキャリア教育研究・コンテンツ開発を経て、AIベンチャーの経営企画部部長として組織開発・IPO準備に従事。2020年7月、パーソルイノベーション株式会社へ。現在はインキュベーション統括部Drit推進部 C-learningユニットのユニット長を務め『コミックラーニング』の事業を推進。経営学修士(MBA)。

勉強への苦手意識を払拭したマンガでのインプット

ーー『コミックラーニング』は、どんなサービスなのでしょうか?

企業研修を対象に、コミックとe-learningを掛け合わせた学習コンテンツを提供するサービスで、2021年8月16日にリリースしました。

企業の研修内容に合わせたオリジナルコンテンツの受注制作と、読み放題のサブスクリプションサービスの2軸で展開しています。リリース直後の現在、まずは受注制作で実績を作り、今年の秋頃に読み放題サービスをスタートする予定です。

コンテンツのテーマは、(1)スキル、(2)マインド、(3)必須研修、(4)ITの大きく4領域に分かれています。

(1)スキル:クレーム対応、接客対応、マネジメントスキルなど
(2)マインド:コミュニケーション、リーダーシップ、PDCAなど
(3)必須研修:コンプライアンス、メンタルヘルス、労務・制度など
(4)IT:ITパスポート、SNS・ネットリテラシー、エクセル基礎など

コミックによる学習は、受講者が自分の頭で咀嚼して理解するため、感情移入しやすく能動性を引き出す特色があり、当事者意識を醸成したい場合に特に有効なんです。

ーー仙波さんが『コミックラーニング』を立ち上げた経緯を教えてください。

長年、教育分野で事業開発をしてきたのですが、対象は幼児から高校生が中心でした。そこで感じたのは「どんな社会人を目指すのか、つまり社会人教育のあり方を変えないと、学生の教育も根本的には変わらない」ということ。次に新規事業をやるなら、社会人にフォーカスしようと考えました。

コミック学習に目を付けたのは、ベンチャー業界での経験が原点になっています。

ベンチャー業界の若いメンバーたちは、社会貢献意欲が高くとても素直で良い素質を持っていたのですが、本を読んで学ぶことには強い抵抗感を示していました。過去の受験勉強によって形成された、勉強への苦手意識が根底にあったのです。

一方、迅速なアウトプットかつ柔軟な対応が求められるベンチャーの環境では「学ばない」、つまり「変化しない」ことは命取りになります。どうしたら前向きに学んでくれるだろう?と模索する中で見つけたのがビジネスコミックでした。彼らに紹介すると「面白い」とスピーディに学んでいきましたね。

インプットの手段は、必ずしも文章でなくて良い。本人にフィットして楽しめるなら何だって良い。気軽に学んでアウトプットを繰り返すことで人は成長する。カジュアルな大人の学習手段として、マンガの効果を肌で実感し、サービスの企画へとつなげました。

ーーサービスイメージができた後は、どのように事業化を進めていったのですか?

パーソルイノベーション主催の新規事業創出プログラム「Drit(※)」に参加し、サービスの形を作っていきました。

2020年9月にエントリー後、様々な審査を勝ち抜き、翌年3月に事業化が決定。サービスは2021年8月16日にローンチされました。事業化決定から半年以内でのサービスローンチという、これまでの大企業での新規事業立ち上げでは考えられないスピードで実現できました。

サービス実現の背景には、今までの事業開発の経験を活かせた部分もありますが、職場の同僚や上司の存在が大きいですね。入社したばかりの私を親身にサポートしてくれたおかげで、乗り越えられた壁がたくさんありました。

■「Drit(ドリット)」とは?
社内外から応募可能な新規事業創出プログラム。専属メンターのサポートを受けながら、約6ヶ月間の審査を経て、事業化を目指す制度。※「Drit」についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事を参照。

大手出版社や大学と連携し、独自コンテンツを制作

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ーーサービスの独自性や強みは、どこにあるのでしょう?

エンタメやコミック制作で実績のある株式会社KADOKAWAと、”インストラクショナルデザイン(※)”に造詣の深い熊本大学 教育学部と協力体制を築き、エンタメ&教育の両面からクオリティを確保している点です。コミック教材のプロットやシナリオに、学習効果を上げる要素を盛り込んでいます。

また、研修教材に一部マンガを活用するケースは他にも見受けられますが、読み放題やテストが付いた教材サービスは珍しいと思います。

■インストラクショナルデザインとは?
教育・研修をより効果的・効率的・魅力的に設計すること。「ニーズの評価と分析」「デザイン」「開発」「実装」「導入後の評価」の5つの手順をサイクルとして設計する。

ーー『コミックラーニング』では、どのように学習を進めていくのですか?

「事前テスト→コミック学習→事後テスト」の流れで、学習内容の定着を図ります。テストの内容は、研修のゴール別に専門のスタッフが独自に作成し、オンライン上でフォーム回答する形式です。

事前テストで「何が分かっていないのか」を把握したうえで学ぶのとそうでない場合では、習熟度に大きな差が現れます。学生向けの教育では当たり前に取り入れられているのですが、社会人向けだと事例は多くないですね。

実際、サービス説明をした企業様からは「事前テストがあるのが良いですね」と評価をいただいています。

ーーどのような業界・企業をターゲットにしているのでしょうか?

まずは、ノンデスクワーカーや非正規社員の方が多い、外食・小売・サービス業界の大手企業様をメインに考えています。

こうした業界は早期育成など研修ニーズが高いにも関わらず、従業員の研修受講意欲が低い、研修内容が浸透しづらく学習効果が望めない、シフトの少ないスタッフへの教育が難しいなど様々な現場課題を抱えています。

ーーマーケットの反応はいかがですか?

パーソルグループの研修分野での知見や営業体制を活用させてもらえたおかげでで、リリース前の段階(2021年7月)で20件ほど導入を積極的に考えるお客様とのご縁をいただきました。「面白いアイデアだし、実際に効果が期待できそうだ」とポジティブな反応が予想以上に多いですね。

コンテンツのテーマに関しては、当初は接客やクレーム対応など現場の業務研修にニーズがあると想定していたのですが、蓋を開けてみると、SNSリテラシーやコンプライアンスといった事業リスク軽減分野への需要が高かったです。

また外国籍の従業員向けの日本文化理解や新人事制度の解説教材、金融教育教材など幅広いニーズをどんどんいただいているのも想定外でしたが嬉しいです。

こうしたお客様の要望は、コンテンツ制作にしっかり活かしていこうと思っています。

コミックで“学びの一般化”を目指す

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ーー『コミックラーニング』のチーム体制と求める人材を教えてください。

事業責任者である私を中心に、各分野のスペシャリストが集まった5名の自律分散型の組織です(2021年7月現在)。学習設計・事業企画・Webマーケティング・Webデザイン・法務など、それぞれの専門性を活かして、サービス設計・運営を行っています。

ありがたいことにサービスの新規お問い合わせが増えているため、フロント対応をお任せできるセールス担当者が加わってくれると、とても助かりますね。

ーー新規事業をチームで進めていくには、何が重要になりますか?

大きく2つだと考えていますが、1つはスピードです。新規事業は特に「試す・改善する」のサイクルをスピーディに回していく必要があります。また他社から追い抜かれるリスクも頭に入れておかなければなりません。

もう1つは情報共有ですね。事業責任者は自ずと情報が集まる立場にあるので、その情報を意識的にオープンにすべきです。どんなに些細なことでもシェアして、他のメンバーが分からない状態を避けるようにしたいと心がけています。

この2つは当然のことのように思えますが、様々な事業を経験してきた立場から、常に忘れてはいけない基本姿勢だと捉えています。

ーー最後に、今後の展望を聞かせてください。

私たちがサービスを通して実現したいのは“カジュアルに学ぶ社会”です。

現代の社会人は目の前の仕事でいっぱいいっぱいになりがちで、継続的な学びをできていない人が多い。

しかしながら、学ぶことは、変わることです。事業変化の激しい現在、学ばない状態のままではその変化に対応できなくなってしまいます。もっと学びを一般化してカジュアルに学ぶことで、学びの裾野を広げたいと考えています。

そもそも社会人の学びのあり方を変えるには、企業が変わる必要があると強く感じます。だからこそ、まずは企業研修への働きかけからスタートし、実績を積みたいと考えています。

そして数年後には、個人向けにも展開するつもりです。事業拡大において、toC領域は不可欠ですからね。

誰もが気軽に楽しく学べる社会を、本気で作っていきたいと思います。

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