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DX(デジタルトランスフォーメーション)は組織組成が成功のカギ!推進を実現するデジタル人材チーム作りの秘訣とは?

パーソルイノベーション・デジタルマーケティング部の福井です。DXという言葉が聞かれるようになり、企業もDXを行っているところが増えてきています。そもそもDXとはなにかというと、経済産業省によれば以下のような定義になります。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
https://www.meti.go.jp/press/2018/12/20181212004/20181212004-1.pdf

こうしたDXを推し進めるためには、その推進組織をどのように作るかが成功のポイントのひとつです。そこでこの記事では、DXを推進するための組織として重要なポイントについて説明します。

DXの組織組成の重要性

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先ほどDXの定義の部分で触れたように、DXは単にデジタル化することを意味するわけでありません。その先には業務そのものや組織、さらには企業文化などを変革していくことが必要になります。

そのためにはDXに全社を挙げて取り組む必要があり、DXを推進する組織が必要になるわけです。そのために組織をどのように作るかは非常に重要なポイントになります。

DXの組織体制をタイプ別に解説

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DXを推進する組織のある企業が、多く成功しています。たとえばDX銘柄に選ばれている企業の88.9%が、DXを推進する組織上位置づけられた専任組織があると答えています。

デジタルトランスフォーメーション銘柄

では実際にどのような組織のタイプがあるのでしょうか。組織体制としては主に以下の3つです。これらはどれかひとつで動いているわけではなく、ひとつの組織が中心になって動いている企業が多いです。つまりチームとしてDXを行っています。

・DX専門組織

推進組織はDXの専門組織として新たに設置されます。この推進組織に、デジタル人材をしっかりとそろえ、明確なミッションを与えて必要な分析をしたうえで、DXを行うようにさせます。権限がないと他の部署の協力が得られないので、しっかりとした権限を与えるのが重要なポイントです。

・IT部門

DXはそもそもデジタル化が中心課題ですので、IT部門を中心にDXを行うやり方です。IT部門が率先してDX行うことで、社内全体のデジタル化が行われるというわけです。

・事業部門

事業部門が中心となるDXの場合、事業部門に対してIT部門がサポートするという形になります。

このように主に3つの形がありますが、IT部門や事業部門が中心にDXを行うにしても、DXに関する専門のデジタル人材を確保する必要があります。通常の業務との兼務ではなかなか難しいのがDXです。

※DX銘柄とは
東京証券取引所に上場している企業の中から、企業価値の向上につながるデジタルトランスフォーメーション(DX)※を推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業を「DX銘柄」として、業種区分ごとに選定して紹介するものです。DXを推進している企業は、単に優れた情報システムの導入、データの利活用をするにとどまらず、デジタル技術を前提としたビジネスモデルそのものの変革及び経営の変革に果敢にチャレンジし続けている企業であり、当該企業のさらなる活躍を期待するものです。

選定に当たっては、各社におけるDXの取組実態を評価するため、経済産業省において、東京証券取引所の国内上場会社に対して実施した「デジタルトランスフォーメーション調査2020」の回答内容から、以下の6つの項目と財務指標についてスコアリングした後に、評価委員会の最終選考を経て、最終的に35社を選定しました。

また、企業のDXに向けた取組を強く推進するため、銘柄選定企業の中から”デジタル時代を先導する企業”として、株式会社小松製作所、トラスコ中山株式会社を「DXグランプリ2020」として発表しました。

Ⅰ.ビジョン・ビジネスモデル
Ⅱ.戦略
Ⅱ-①.組織・制度等
Ⅱ-②.デジタル技術の活用・情報システム
Ⅲ.成果と重要な成果指標の共有
Ⅳ.ガバナンス
https://www.meti.go.jp/press/2020/08/20200825001/20200825001.html

DXに成功している企業の共通点とは?

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DXに成功している企業には共通点があります。その共通点は主に以下の5つです。

・適切なデジタル人材を配置する

DXを成功させるためには組織組成が重要だという話はすでにしました。しかし組織は人が作ります。そのためどんなにDX推進組織を作ったとしても、DXを推進できる人材が集まらなければ意味がありません。DXを推進できるような人材、デジタル領域に精通した人材を集めるようにしましょう。

・社内全体でDXに取り組んでいる

DXをしたいとなっても、一部の部署だけがDXをしてもその効果は限定的です。DXの定義のところでも述べた通り、DXは単にデジタル化するだけでなく、組織の構成や企業風土を変えるところまでする必要があります。そして変化を伴うため、社内全体の協力なければ行うことはできないでしょう。そのためDX推進組織がしっかりと権限を持っている必要もあります。

・働き方が多様化している

DXを行うことで生産性が向上します。つまりDXを行おうと考える企業は、生産性を向上させようと考えている企業です。そのためDX以外のこと、たとえば働き方についても多様な働き方を認めています。

新しいことを取り入れることに積極的な企業であれば、DXで変化を伴う改革が実行されても受け入れられる土壌があるわけです。また生産性向上のために必要なことをする社員も多いでしょう。

・ITツールを積極的に導入している

DXはデジタル化を意味しているわけですか、すでにITツールを利用している企業の方が受け入れやすいです。これからシステムを導入して業務効率化を図るという場合、さまざまな抵抗も考えられるため、DXもうまく行きません。従業員全員がITに触れている企業の方がDXを推進しやすいでしょう。

・組織体制の移行を計画的に行っている

DXはすぐに導入できるというものではなく、段階を踏んで行っていく必要があります。いきなり旧システムを止めて新システムを導入しても、従業員は戸惑うだけで業務効率化には繋がりません。

計画的に移行することで時間はかかるかもしれませんが、DXが推進されて業務効率化につながることが多いです。長期的なプランを持ってDXを行うようにしましょう。

DX推進組織の成功事例をピックアップ

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DXを推進し、成功している企業のポイントについて述べましたが、では実際にDXの推進組織において成功している事例とはどんなものがあるでしょうか。ここでは住友商事とENEOSホールディングス株式会社の例を紹介します。この2社はDX銘柄2020に選ばれており、組織組成が成功のポイントとして挙げられている会社です。

・住友商事

住友商事はデジタル戦略に関する企画・立案・推進を担当する責任者として、CDO(最高デジタル責任者)を設置し、海外でもDXを行っています。現在グローバルベースで140名の体制でDXが行われている状況です。

またRPA(ホワイトカラーが行う事務作業をロボットが代わりに行うしくみ)を活用したDXが特徴で、現場主導のDX取り組みとして注目されています。そのため自社内だけでなく顧客からの業務委託を受けることも増えています。

・ENEOSホールディングス株式会社

ENEOSホールディングス株式会社では、「デジタルを活用した基盤事業の効率化と、画期的な新製品・新サービスを創出することを目指すデジタル戦略を策定」してDXを推進しています。

ENEOSホールディングス株式会社の場合、組織としてはDX推進委員会を設置し、トップダウンでDXを推進する体制をとっています。またDX人材を育成するため、全社員のデジタルリテラシーの底上げを行う、デジタル人材育成をしているのです。

デジタルトランスフォーメーション銘柄

DX組織組成のポイント

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DXに成功している企業について説明しましたが、DXの組織を組成する際のポイントは以下の3つです。

・権限があり実行できる組織を作る

DXで重要なのは、DXを実行する組織に権限があり、すぐに実行できることです。DXは社内全体で取り組まなければなりませんが、DXを実行する際に反対にあり実行できない状況であれば意味がありません。

DXを推進する組織に、権限を与えている企業が多いです。DX推進組織の位置付けをしっかりと決めておきましょう。

・モチベーションが高くデジタルに詳しい人材を集める

DXを推進するための組織を作る際に、デジタルに詳しい人材とモチベーションが高い人材を集める必要があります。DXはデジタル化がスタートになるので、デジタルに詳しいということは最低の条件になります。

その上で社内の変革に対してモチベーションがなければなりません。また推進組織の中でもトップに立つ人間は、リーダーシップが必要となるでしょう。

その理由は先ほど述べた通り、DXは全社的な取り組みなるため、他の事業部にも協力してもらう必要があるからです。上からの押し付けだけではなかなかうまくいきません。リーダーシップを発揮して協力してもらう必要があるわけです。

・外部組織も活用する

DXを推進する際には内部組織だけではなかなか難しい場合もあります。はじめてDXを行うわけですから、何からはじめればよいかわからないという企業もあるでしょう。

その場合、外部のDXに関する知見を利用して、DXをうまく推進する体制を作っていくのもひとつの方法でしょう。これから推進組織を作っていこうという企業の方にはTECHPLAYAcademyのプログラムがオススメです。

パーソルイノベーションのソリューションのひとつ、TECH PLAY Academyでは、DXに関するご相談をお受けしています。

このプログラムでは自社でDXを強力に推し進めてくれる人材を育成できます。DX化がなかなかうまく行かない企業の皆様はぜひお問い合わせください。

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まとめ

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ここまでDXを推進する組織の組成について説明してきました。DXは単にデジタル化するだけでなく、会社そのものの業務効率化を目的としています。そのためDXは全社的な取り組みが必要であり、中心となる組織がとても自由になります。

ただしデジタルに詳しい人材がすでにいて、DXをスムーズに行える企業はそれほど多くないでしょう。その場合一体どのようにDXを進めていいかわからない担当者も多いと思います。そうした企業担当者の場合、外部の力を借りるのもひとつの方法です。

TECHPLAYAcademyでは以下のような支援ができます。ぜひ一度ご相談ください。

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「PERSOL(パーソル)」について 
<https://www.persol-group.co.jp/>
パーソルグループは、「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに、人材派遣サービス「テンプスタッフ」、転職サービス「doda」、ITアウトソーシングや設計開発など、人と組織にかかわる多様なサービスを展開しています。

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