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新規事業を生み出す担い手をどう育てる?『Drit』のノウハウとは

※取材日:2020年8月 
※取材・撮影内容・会社情報等は取材日時点のものです。

こんにちは!採用広報の山中です。採用活動の中で、候補者の方から「パーソルイノベーションが新規事業を次々と生み出せるのはどうして?」と聞かれることが多くあります。

その強みを支えている仕組みの1つに、5カ月で「イノベーション体質人材」を育てる『Drit』があります。今回は『Drit』が手掛けていることについて、運営責任者の森谷に話を聞きました!

▼森谷 元
2014年に(株)インテリジェンス(現:パーソルキャリアに新卒入社、インテリジェンス ビジネスソリューションズ配属。人事組織コンサルタントとして新人賞を獲得。また、同年、社内ビジネスコンテストのファイナリストとなる。2015年、新規事業部門に異動し、新サービス創出2件にディレクターとして携わる。2016年、アマゾンジャパンに転職。法人向け新規事業の立ち上げを担当。事業成長に貢献し、年間MVPを受賞。2018年、パーソルの新規事業創出を加速させるためにパーソルホールディングス イノベーション推進本部(現:パーソルイノベーション(株))入社。


事業開発が必要なのにできる人がいない。その堂々巡りを解決したい。

ーーまずはじめに、『Drit』について教えてください。

『Drit』は、個人を対象とした、イノベーションを起こす上で必要な体質を持った人材(=イノベーション体質人材)を生み出すためのインキュベーションプログラムです。最終審査で採択した事業アイデアは、パーソルイノベーションの新規事業として、事業化を目指します。

元々、パーソルホールディングスには、社員の新規事業案を選考することから事業化までを伴走する社内向け新規事業起案プログラムがありました。

その過程で培ったノウハウを活かし、2019年10月からは対象を社外にも開放。新規事業に本気で取り組みたいと考える個人に向けて実施しています。

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ーー『Drit』を社外に開放したのは、どのような背景からでしょうか?

テクノロジーの進化やビジネス環境の激変から、企業が新規事業を生み出せる人を求めているからです。

とはいえ、それができる人は多くありません。新規事業の立ち上げは一部の優秀な人に限られていて、大半の人は経験する機会すらないからです。

でも、新規事業の立ち上げは経験しないとできるようにならないんですね。必要とされているスキルだけど、身につけられる場所がないし、一般の人にキャリアとして門戸が開かれているわけでもない。だから担える人がいなくて……その堂々巡りなんです。

この課題を解決するために、個人が新規事業創出を学べる場として『Drit』を社外向けに開放しました。

『Drit』が事業起案から事業化までを一貫してサポートできる理由

ーーイノベーションを生み出す人材は、プログラムで育てられるものなのでしょうか?

はい。パーソルグループで新規事業起案プログラムを運用し、未経験でも一定のトレーニングでイノベーション体質を身につけられることが分かっています。

イノベーション体質に欠かせない資質には、いくつか種類があります。『Drit』のワークプログラムでは、ステップを踏みながらそれらを身につけられる設計にしています。

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どのスキルもインプットとアウトプットを経て身につくものですが、より重視しているのはアウトプットです。

スポーツの世界でも、選手にコーチがついて、一緒に行動して振り返りを行いますよね。『Dtit』も同様に、スタートアップ支援や新規事業立ち上げの知見を持つ人がメンターとしてつき、座学だけでなく、その学びが行動に結びついているかをフィードバックしています。

ーー『Drit』では、事業起案が採択されたら、パーソルイノベーションの事業として立ち上がります。なぜそれが可能なのでしょうか?

『Drit』はインキュベーションフェーズとアクセラレーションフェーズを包括しているからです。個人が事業起案から事業化までを経験するなら、この2つのフェーズが必要です。

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たとえば、インキュベーションフェーズだけを扱うプログラムは、新規事業を起案するだけになり、その後の事業化までをなかなかカバーできていません。

アクセラレーションプログラムについては、ベンチャーなどがすでに進めている事業に大手企業のノウハウやリソースを投下し、事業を大きく育てることが中心。既存事業を扱うので、事業立ち上げの経験ができないんです。

『Drit』は外から見ると、インキュベーションフェーズのみに見えますよね。でも、アクセラレーションフェーズもカバーできているからこそ、採択した事業アイデアを事業化するにあたって、次に取るべきアクションのサポートもできます。

ーーたとえば、どのようなサポートをされるのでしょうか?

新規事業創出時にぶつかりがちな壁に、思ったほどマーケットニーズがなかった、というのがあります。こうした状況に対し、調査をもっと行うべきなのか、全く異なるアイデアや企画に取り組むべきなのか、状況に適したアドバイスをメンターが行います。

ほかにも、事業立ち上げには契約や規約などの専門的な知識が求められますが、新規事業未経験者には分からないもの。こうした部分でも、何を決めて誰に頼むかなどの支援をしています。

ーー社内で展開していた新規事業起案プログラム同様、事業起案から事業化までを伴走するのですね。

そうです。特にパーソルグループは組織・人材に関するさまざまなサービスを展開しているので、それらのデータを事業開発に必要な調査や検証に活かせることは大きな強みです。

また、適した人材をつなぐこともありますよ。

サービスのリリースにエンジニアの存在が欠かせないものの、チームにはセールス経験者しかいない、とします。この場合、パーソルイノベーションで新規事業の立ち上げ経験があるエンジニアが開発時に必要なポイントを伝えたり、採用と連携してエンジニアを募集したりします。

事業化に向けて、ありとあらゆる資源を活用してもらいたいからこそ、パーソルイノベーションの事業として立ち上げているんです。

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事業化案件の経験と実績が次の新規事業創出につながる

ーーこうした仕組みを活かしながら、立ち上がった事業を教えてください。

2019年に社外向けのプログラムとして展開した第1期は、『lotsful』と『omochi』、クリーデンス事業の3案件がリリースしました。

社内向けプログラムだった際に立ち上がり、今事業として展開しているサービスには、以下があります。

・副業人材マッチングサービス『lotsful
・アルバイト先やインターン先のレコメンドサービス『omochi
・日本最大級のオープンイノベーションプラットフォーム『eiicon』
・アルバイトのシフト管理サービス『SyncUp
※『eiicon』は2020年7月に『AUBA』にリブランディングしています。

実は、パーソルイノベーションのサービスのほとんどが社内向け新規事業起案プログラムで生まれたもの。しかもサービスオーナーの多くは、新規事業未経験者なんですよ。

ある程度事業が成長すると事業会社化し、市場価値を見出す転職サービス「ミイダス」やクラウド型モバイルPOSレジ「POS+ (ポスタス)」がそれに該当します。

イノベーターが増えることで“はたらく”の未来をポジティブに

ーー最後に、『Drit』の今後の展望について教えてください。

目指しているのは、1人でも多くのイノベーターを生み出していくこと。それが、いろんな産業の支援や、持続的な成長につながると信じています。

理想は、新規事業創出のスキルが一般化し、求人・職種としても当たり前になること。ファーストキャリアで新規事業開発に携われるようになるくらいになれば、面白いなと思います。

その世界を実現するために、『Drit』は日本で一番のインキュベーションプログラムになる必要があると考えています。

こうしたプログラムはエントリー件数で比較されがちですが、本来は事業を立ち上げ、その後事業を成長させられることが大事。エントリー件数を伸ばしつつ、事業化案件数などで、『Drit』は“事業開発プログラムで一番有益だ”という認知を取りたいと考えています。

また、従来は対面式でしたが、2020年はコロナウイルスの影響を踏まえ、オンラインワークで行う予定です。これまでのノウハウの蓄積があるので、体験価値を落とさない形で実施できると判断しました。

土地の制約がないからこそ、新しい出会いや刺激が増えそうで、楽しみにしています!

Dritでは第2期エントリーを募集していますので、ご興味をお持ちの方はコチラからご応募ください(2020年8月現在)。

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