日本の介護問題を解決する。その使命を胸に『みーつけあ』をスケールさせる
介護にまつわる問題は、日本社会が抱える大きな課題の1つ。少子高齢化が進む中、人材不足や介護離職、ヤングケアラーなどの問題が発生し、その解決が急務となっています。
こんにちは!パーソルイノベーション ビジネス推進部 採用室の小林 日奈子です!
今回お話を聞いた藤島 純(ふじしま じゅん)さんは、2023年7月にパーソルイノベーションに入社。介護領域ブランド『みーつけあ』を運営する「Care Business Company」の事業責任者を務めています。
介護業界の課題解決に全力で取り組む藤島さんに、『みーつけあ』を通じて介護業界をどう変革していきたいか、またその実現に向けどんな人材が必要なのか、目指す姿や求める人材像を聞きました。
※所属部署・役職は2023年10月時点のものです。
“介護DX”は待ったなし。まずは『みーつけあエージェント』を土台に推進する
―― 『みーつけあ』の人材紹介事業である『みーつけあエージェント』がサービス提供を開始し、約1カ月(取材時点)が経過しました。改めて事業内容を教えてください。
『みーつけあエージェント』は、介護業界に特化した人材紹介サービスです。介護職として転職を希望している方に対し、入所施設や訪問介護事業所、居宅介護支援事業所、病院などの求人をご紹介するもので、私たちは面接の設定や条件交渉など、入社前後のフォローを行っています。
2023年9月にサービスを開始して1カ月ほど経ち、現在の登録者数は約300人。在宅や入所施設の各事業所様とも、月に100社以上のペースでお話ができています。まずは順調なスタートが切れたのかなと感じています。
―― 以前は、訪問介護ヘルパーと訪問介護事業所を結ぶ求人サイト『みーつけあWorkers』を運営していました。『みーつけあエージェント』へと進化させた背景には、どのような考えがあったのですか?
皆さんもご存知のように、昨今、介護人材不足がますます深刻化しています。2040年には69万人もの介護職員が不足するというデータもあるほどです。つまり、人材を増やして『69万をゼロにする』ことは難しい、でもその中ですべての被介護者とそのご家族を幸せにするケアの仕組みをつくる必要があるということです。
そうなると当然、テクノロジーを活用して介護人材や被介護者を支えることを考えなければなりません。実際に世の中には、多くのDXサービスが登場し、エイジテックやケアテックの推進は待ったなしの状況となっています。
一方で介護施設の現場に目を向けると、お風呂掃除に時間を割かれているスタッフがいたり、主任クラスであればスタッフのシフトづくりが業務を圧迫していたりと、被介護者のケアという本来の業務に集中できていないケースが非常に多い。また、ウェアラブルデバイスや介護ロボットといったプロダクトに関しては、本当に必要なのかをジャッジできずにいる、それ故テック活用に至らないという事業所様がまだまだ多いのが実情です。
こうした状況の中、訪問介護ヘルパー向けのマッチングサービスだけを展開していては、業界全体の課題解決にはたどり着けません。訪問介護に限定せず介護領域全体に飛び出す。そして、エイジテック・ケアテックを推進できる人材の発掘と送客までを見据えて立ち上げたのが、『みーつけあエージェント』なのです。
パーソルイノベーションの介護領域への取り組みは始まったばかり。圧倒的な“当事者意識”で歩を進める
―― では、藤島さんご自身についてお聞かせください。2023年7月にパーソルイノベーションに入社し、「Care Business Company」の事業責任者を務めています。これまでのキャリアや入社の経緯を教えてください。
私は10年以上、介護業界の人材事業に携わってきました。最初の転職で介護業界に飛び込み、初めて介護事業所様に出向いてその現実を知ったとき、それまでのキャリアの中で磨いてきた“当事者意識”がぴったりと当てはまり、その後は介護の人材事業のみを行う企業の他、国内ケアテック推進の中枢となりロビー活動も盛んに行っているベンチャー企業でCEO室長を経験するなど、介護業界でのキャリアを積み重ねてきました。
前職でも介護人材の紹介事業に携わっていたのですが、そのときに前任者から声がかかり、現在のポジションを打診されたのがパーソルイノベーションとの出会いです。
その方とは昔、介護について涙を流して語り合った仲。私のキャリアや介護領域に関する知見だけでなく、介護業界に対する想いを知っているからこそ、声をかけていただいたのかなと思っています。
―― 介護の領域でキャリアを積み重ねてきた藤島さんですが、介護業界には昔から興味があったのですか?
実は、最初は全く介護業界に興味がなかったんです。新卒で入社した会社では、介護業界の問題にフォーカスすることはなく、数年間ただ自身の成長だけにコミットする日々でした。その後転職を検討し始めたとき、とある会社の新規事業で介護領域の人材サービスをローンチさせることを聞き、そこに飛び込んだのがきっかけです。
―― それが今では介護領域のスペシャリストです。何が藤島さんを突き動かしたのですか?
私が幼かったころ、両親は共働きで父は単身赴任をしていました。幼稚園のお迎えはいつも祖母。いわゆる”おばあちゃんっこ”で育ってきたんです。
ただ、その後祖母が認知症を患い…。母が介護に疲れ果てている姿を間近で見てきたのに、学生になってからも私は何もフォローができずにいました。
時が経ち祖母は亡くなりましたが、仕事で初めて介護職の方と接した際、当時の母の気持ちを知りたくなって。介護事業所様を駆けずり回り、介護職の方ともたくさん話をするうちに、母の気持ちが少しだけ理解できるようになりました。そして業界の本質的な課題が垣間見え、どんどん業界に対する見方が変わっていきました。
―― 介護業界への知見を深めていく中で『みーつけあ』へのオファーがあったのですね。入社の決め手は何だったのでしょう?
入社を決断する前、大浦社長を含む当時の経営幹部3人とそれぞれ面談する機会があり、そこで3人が3人とも介護問題を社会的な課題として捉え、パーソルグループとして本格的に取り組んでいく必要があるという話を頂きました。
一方で、『パーソルイノベーションの介護領域への進出はこれから』という事実もありました。だからこそ、介護DXを含め介護領域に明るい私が加わることで、介護問題の解決に向け大きな変革を起こせるのではないか、そう考え入社を決めました。
『みーつけあ』をスケールさせることで実現したい世界観
―― 藤島さんがジョインしたことで、Care Business Companyのメンバー、そして会社全体の意識も変わってきたのではないかと思います。今後、『みーつけあ』を通じてどんな世界をつくっていきたいですか?
介護に携わるすべての方とそのご家族に、『優しい未来』をつくることが『みーつけあ』の使命だと思っています。
私自身も将来は施設に入ったり訪問ヘルパーさんにお世話になったり、介護が必要になるときがくるはずです。そのときに、自分の子どもが安心してサービスを使えなきゃ困る、子どもに心配されたくない、親だったらそう考えますよね。だから、被介護者だけでなく、その家族も含め皆が安心して介護を任せられる世の中にしたいし、しないといけないのです。
―― 『優しい未来』をつくるためにも、介護DXが必要であり、業界全体の変革も必要。その土台を『みーつけあ』で実現するということですね。
はい。まずは『みーつけあエージェント』を軌道に乗せ、全国の事業所様へ価値を提供してリレーションを強固にし、組織の継続性を維持する。もちろん、単なる人材紹介事業ではイノベーションは起こせませんから、介護DXを促進させる人材の育成や紹介も視野に入れ、事業を展開していきます。
―― 業界全体の変革に向け、他にはどんなことを考えていますか?
近年、「社会的処方」という言葉をよく耳にしますよね。これは、薬を処方するのではなく、地域とのつながりを処方することで問題を解決するというアプローチ。イギリスを中心に取り組みが進んでいます。
日本においては、2040年に独居高齢者(65歳以上の単身世帯)の数が869万人にまで増えると想定され、「社会的処方」のような取り組みを進めない限り、さらなる問題が発生することは目に見えています。とはいえ、こうした取り組みを国として進めるには予算が必要です。つまり、私たち現役世代の税負担が増えるということ。当然、不満に思う人も出てくるわけです。
また、語り出したらきりがないのですが、日本では介護職を含めた感情労働・肉体労働に対する賃金が低すぎるなど、介護業界は課題山積の状況です。だからといって、「高齢者を支える」以外の選択肢はありません。
『みーつけあエージェント』とそれに続く新たなサービス、プロダクトを土台にして、誰もが安心して介護サービスを利用できる世の中にし、高齢者を支えるという世界観を築く。また、賃金体系や法律も含め、社会的な構造を変えて介護問題を解決する。これが私の目指す未来であり、私たちの使命とも言えるでしょう。
“最後の転職”なんて思わず気軽に応募してほしい
―― では、その使命を果たすために、どんな人材と事業を推進していきたいと考えていますか?
近視眼的に仕事に取り組みながらも、自身のやっている仕事の先に何が待ち受けているのか、ときどき立ち止まって考えられる本質を見失わない人ですね。目の前に与えられた仕事があって、それを確実に前に進められる。そのスキルや姿勢は本当に大切なことだし、私はそれでいいと思っています。ただ、目の前にある仕事に対し「社会課題の解決を目的にやっている。それをやりたいんだ」というように、目的意識や強い意志・マインドが不可欠。もちろん、目標を達成する、結果にコミットする姿勢も必要です。
私はパーソルイノベーションにジョインしてまだ日が浅いですが、マネージャーをはじめメンバー一人ひとりの行動には本当に助けられています。身近なところで言うと、私の意図や状況をくみ取ったうえで、「これやります」「これやっておきました」と皆がバンバン動いてくれる。指示を仰ぐだけでなく、自身に課せられた役割をきちんと理解し、自走してくれているということです。
特に私たちは、基本的にフルリモートではたらいていて、中には直接顔を合わせたことのないメンバーもいます。それでもコミュニケーションの重要性を理解し、自走してくれているのは本当にありがたい。そんなメンバーたちとともに『みーつけあ』を育て、社会的な課題を解決できる組織、サービスへと進化させていきたいですね。
―― 最後に、『みーつけあ』への応募を検討している方にメッセージをお願いします。
面接官をしていると、「これを最後の転職にしたい」という応募者によく出会います。読者の皆さんの中にも、最後の転職にすると意気込み、転職活動をしている方もいるのではないでしょうか。しかし私は、この考えは全く必要ないと思っています。先行き不透明なVUCAの時代、正直言って最後の転職にできるかなんて誰にも分かりません。
だから、『みーつけあ』、そしてパーソルイノベーションを最後の職場にしようなんて思わなくていいんです。介護という領域に興味を持っていて「それをやりたい」という意志のある方はもちろん、少しでも「日本の未来に目を向ける仕事っていいな」という気持ちがあるのであれば、ぜひ気軽に応募してみてください。
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