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従業員の住所変更について会社が行うことは?マイナンバーで手続き・届出不要になるって本当?

パーソルイノベーション・デジタルマーケティング部の福井です。従業員も長く勤めていれば、引っ越しをして住所が変わることがあります。従業員が引っ越しをすれば会社として手続きが必要なのはわかるでしょう。

では従業員が住所変更をした時に、会社ではどのような手続きが必要なのでしょうか。マイナンバーがあれば手続きや届出は不要になるという話を聞いたことがありませんか?

そこでこの記事では、従業員が住所変更した時に会社として何をすべきなのか、必要なことの詳細を説明します。

従業員の住所変更に必要なもの

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従業員が引っ越しので住所を変更した場合、住所が変わった旨を証明する書類を提出してもらう必要があります。書類としては住民票や運転免許証になるでしょう。

まずは社会保険の変更を確認

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従業員の住所が変わった場合、健康保険や厚生年金保険に関する住所変更手続きを取る必要があります。必要な手続きとしては「健康保険・厚生年金保険被保険者住所変更届」の提出です。また住民票住所以外の居所を登録する方も、この届出が必要になります。

この届出については、国民年金第3号被保険者である被扶養配偶者の変更住所についても届け出なければなりません。事業者は「国民年金第3号被保険者住所変更届」が提出されて場合、従業員の「被保険者住所変更届」と合わせて提出するようにしましょう。

日本年金機構のホームページでは、以下のように変更に必要な書類を詳しくまとめられています。

【協会けんぽの健康保険+厚生年金保険加入の場合】
【厚生年金保険のみ加入の場合(健康保険組合管掌の健康保険加入の場合等】

・被保険者+被扶養配偶者の場合、1枚目と2枚目を提出
・被保険者のみの場合、1枚目のみ提出(2枚目は不要)
・被扶養配偶者のみの場合、2枚目のみ提出(1枚目は不要)

【協会けんぽの健康保険のみ加入の場合】
・被保険者+被扶養配偶者の場合、1枚目のみ提出(2枚目は不要)+1枚目の被扶養配偶者の住所変更欄は記入不要
・被保険者のみの場合、1枚目のみ提出(2枚目は不要)
・被扶養配偶者のみの場合、届出不要https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/hihokensha2/20150320.html

なお書類の提出先は、事業所の所在地を管轄する年金事務所になります。電子申請による届出も受け付けていますが、国民年金第3号被保険者住所変更届は電子申請による届出は受け付けていませんので注意しましょう。

この届出をしておかないと、ねんきん定期便や医療費のお知らせが、以前の住所に届いてしまいますので、従業員から申請があった場合はすぐに対応すべきです。

・マイナンバーと紐づいていれば届出の必要なし

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こうした手続きはすべての従業員に必要となるわけではありません。従業員のマイナンバーと基礎年金番号の紐付けが行われている場合には、「健康保険・厚生年金保険被保険者住所変更届」は提出する必要がありません。

そもそもマイナンバーとはどのようなものなのでしょうか。マイナンバーの目的については、内閣府のホームページに以下のように記載されています。

マイナンバーは、社会保障、税、災害対策の3分野で、複数の機関に存在する個人の情報が同一人の情報であることを確認するために活用されます。
これまでも、例えば、福祉サービスや社会保険料の減免などの対象かどうかを確認するため、国の行政機関や地方公共団体などの間で情報のやりとりがありました。

しかし、それぞれの機関内では、住民票コード、基礎年金番号、健康保険被保険者番号など、それぞれの番号で個人の情報を管理しているため、機関をまたいだ情報のやりとりでは、氏名、住所などでの個人の特定に時間と労力を費やしていました。

社会保障、税、災害対策の3分野について、分野横断的な共通の番号を導入することで、個人の特定を確実かつ迅速に行うことが可能になります。

つまり、マイナンバー制度が目指しているのは、「便利な暮らし、より良い社会」です。
https://www.kojinbango-card.go.jp/mynumber/

つまり年金情報や健康保険の情報とのひもづけはマイナンバーのそもそもの目的なのです。ではマイナンバーはどのように届ければよいのでしょうか。

マイナンバーの届出については、年金事務所から事業者あてに従業員のマイナンバー登録に関する書類が送られてきます。この書類にマイナンバーを記載して、マイナンバーと年金番号の紐付けを行いましょう。

従業員の中にはマイナンバーを所持していないという方もいます。 たとえば海外居住者部屋、短期在留外国人などの方がマイナンバーがない人にあたります。その場合は「被保険者住所変更届」を提出してください。

ここまで厚生年金と協会けんぽに加入した方の話でしたが、従業員が労働時間の基準に満たないで、国民健康保険と国民年金に加入している場合は、従業員が各自手続きを行わなければなりません。

そうした手続きについてわかっていない従業員もいるかもしれませんので、引っ越した際には従業員に伝える方がよいでしょう。

住民税は1月1日に住んでいる住所で変わる

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住民税も事業者が従業員の代わりに各自治体に納めているので、手続きが必要だと思いますよね。しかし実際には事業者が手続きをする必要はありません。住民税は毎年1月1日に住んでいる自治体に対して、その年の住民税については全額納めることになっています。

たとえば6月1日に引っ越したとしても、その年の1年間は1月1日に住所があった自治体に住民税を納めます。引っ越しが年をまたいだ場合でも、1月1日にどこに住民票があったのかで住民税が決まりますので、覚えておいてください。

年末年始で引っ越しを行う場合、転出届・転入届を出すタイミングによって、住民税を納める自治体を選べます。住民税の金額はどの実際でもほぼ同じ10%ですが、自治体によって目的税が追加される場合もあるので、住民税がどうなるのかを考えてから、転出届・転入届を出してもよいかもしれません。

ただし転出届・転入届は引っ越し日の前後2週間以内に提出する必要があります。引っ越しをしたのに転出届・転入届を出していない従業員については、早めに出すように伝える方がよいでしょう。引っ越しを予定されている従業員には事前に伝えておくのもよいかもしれません。

雇用保険の手続きは不要です

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雇用保険については従業員の住所が変わったとしても手続きをする必要はありません。雇用保険に関しては、加入者の住所を届けてはいないので、住所を変更する必要がないのです。

ただし結婚して住所が変わった場合、苗字も変わっている可能性があるので、苗字が変わっている場合は届出が必要になるので注意しましょう。

その他の注意点

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従業員の住所が変わった場合には、他にも手続きの変更が必要になる項目があります。ここでは3つの変更すべき項目について説明します。

・健康保険証の変更
健康保険についての手続きは先ほど説明しましたが、今、手元にある健康保険証に関しては、裏の住所を手書きで書きなおすだけでそのまま使えます。


・交通費の計算
引っ越しによって住所が変わるわけですから、交通費も当然変わります。従業員に新しい通勤ルートを提出してもらい、交通費の計算を行うようにしましょう。

・給与支払報告書
給与支払報告書は1月1日に住所がある自治体へ提出します。
そのためたとえば6月1日に引っ越した場合、翌年の給与支払報告書の提出先が変更になります。どの自治体に出さなければいけないのか、変更先を忘れないようにチェックしておきましょう。

まとめ

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住所変更はマイナンバーとの連携で、楽になる部分も出てきましたが、交通費の再計算など、必要な作業も出てきます。間違いがないようにするためには、従業員のダブルチェックは不可欠です。

しかし、そこに人材を割くことが難しい場合もあります。そのためシステムを導入する企業が多いでしょう。システムを導入すれば勤怠管理から、給与計算までシステム上で簡単に行えます。クラウド型のシステムであれば、大きな初期投資も不要です。

ただし、システムを扱うのは人です。専任部署での専任専任体制が必要なことには変わりがないでしょう。従業員規模が大きくなく、管理部門が体系化されていないような組織の場合、多くは人事労務と経理財務を兼務していたり、経営者が管理部門を兼ねているケースも少なくないでしょう。

上で述べたようなリスクを解決するための、もう一つの方法として「アウトソース」があります。

一口にアウトソーシングと言ってもその方法にはいくつかの種類があるのです。ここで、パーソルグループが展開する新たなアウトソーシングサービス「ラクフィス」をご紹介します。

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いかがでしたか?パーソルイノベーションでは今後もこのような情報提供を行っていきます。

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