スキルアップにつながる副業を増やす。『lotsful』が支援する個人と企業の成長
“フリーランス市場規模20兆円、副業市場規模8兆円”。
30兆円にも迫る市場で事業を展開するのが、副業人材マッチングサービス『lotsful』です。キャリアアップしたい個人をスキルプロデュースし、ベンチャー企業とつなぐ副業マッチングサービスを展開しています。
副業市場には大きなポテンシャルはあるものの、代表の田中みどりは「個人のスキルアップにつながる案件がまだまだ少ない」と話します。そうした現状に対し、『lotsful』が取り組んでいることとは?田中に話を聞いてみました!
※所属部署・役職は2020年7月時点のものです。
※当記事はオンラインインタビューをもとに作成しました。
自分のスキルをどう伸ばす?異なる領域への挑戦で開けた視界
――田中さんが『lotsful』を立ち上げようと思った背景について、教えてください。
「副業という体験で個人の可能性を広げたい」という想いからスタートしました。もともと、私には「個人の可能性を広げたい」「主体的なエネルギーを持つ人と企業を増やしたい」想いがあって。
その手段として副業に着目したのは、私自身の体験があります。以前、私は人材紹介の法人営業をしていて、仕事は好きだったものの「将来的に自分のスキルをどう伸ばしていくか」を考えたときに漠然とした不安がありました。
というのも、法人営業のキャリアステップは、グループリーダーを経てマネージャーになるなど、マネジメントが中心。果たしてそれが本当に自分のやりたいことなのか、その先に何に挑戦したいのか、自分の力を別の形で活かせることはないのか…という気持ちがあったんです。
――ある種の危機感が、事業立ち上げへの原動力になったのでしょうか?
そうですね。結果的にはつながりました。でも実は、自分の「やりたくないリスト」に新規事業開発が入っていたくらい、ゼロイチでの立ち上げは自分に向いていないと思っていました(笑)。
▲『lotsful』のサービスオーナー/田中みどり
この価値観を180度変えたのが、『eiicon』における事業づくりの経験でした。
これまで経験していた一定型ができている事業とは違い、立ち上げのフェーズから携わったことで、何も基盤や市場がない状態から構想を練ったり、カタチにするためのアイデアを考えたり、顧客と対話を重ねる中で、自分の行動がダイレクトに事業や価値を左右する体験をしました。
同時に、0から何かを生み出すには、その事業に対する想いが重要だと感じ、「個人の可能性を最大化する支援がしたい」という自分自身の実現したい想いも研ぎ澄まされました。これまでも事業づくりの研修などは受けてきましたが、実際の”生”の事業での体験は自分自身を大きく変えるきっかけになりました。
この経験のおかげで、「違う領域や異なるフェーズでのチャレンジが、新しい気づきのきっかけになる」と実感。そしてこういう機会こそが「個人の可能性を広げる」と感じた出来事でした。この1歩を踏み出すきっかけを多くの人が体験するには、”副業”は良い手段になるのではないかと思ったのです。
副業なら、環境に左右されず自らチャンスをつかみにいける
――「個人の可能性を広げる」方法として、副業に着目したのはどうしてでしょうか?
個人の可能性をスピーディに広げるには、転職や異動といった高いハードルを越えなくとも、気軽にスキルアップできることが必要です。その点、副業であれば、個人はもちろん、受け入れる企業にとってもカジュアルにチャレンジできるメリットがあるため、『lotsful』では副業に着目しています。
――たとえば、どのようなメリットでしょうか?
個人に対するメリットでいえば、副業はその人が“バッターボックスに立つ機会”を増やすことができます。
社員の場合、その会社や事業の成長度合い、昇進サイクル、異動できる状況かに少なからず左右されます。その人に挑戦したい気持ちがあっても、チャンスが巡ってくるとは限らないですし、チャンスが巡ってくるとしても数年に1度ということも……。
副業であれば、自発的にチャンスをつかみにいけるからこそ、個人の可能性をいち早く広げることができます。
――なるほど。受け入れる企業にとっては、どのようなメリットがありますか?
従来、転職というハードルを越えた人しか仲間にできなかった人材獲得の幅を広げられることです。たとえば、何か1つの分野において専門性のある人材が持つノウハウを企業側が取り入れられる。さらに、既に現役で活躍している方のため、成功体験や生きたノウハウを提供してもらうことで事業の垂直立ち上げにつながるという利点があります。
長年培ってきたさまざまな情報や経験は、起業したての企業にとって非常に有益です。副業でジョインする人材だからこそ持つ知見を、事業成長に活用できるのは大きなメリットだと思います。
私は『eiicon』で、ベンチャー企業が大手企業の人と一緒にビジネスに取り組んだことで、グッと事業成長するシーンを何度も目にしました。スタートアップやベンチャー企業は、事業を成長させるための人材や知見が不足していることが往々にしてあります。他社で培った知見を持つ人が転職のハードルなしに仲間になってくれることで、普通では得られない知見をいち早く吸収できるんです。
個人と企業、双方の成長を促すことが『lotsful』の強み
――世の中にはすでに様々な副業のマッチングサービスがあります。『lotsful』が解消している課題について、教えてください。
現在の副業マーケットにおける課題は、スキルがある人でさえ「副業したいけど、自分の経験が何に役立つかわからない」「スキルアップしたいけど、副業先をどうやって探せばいいかわからない」という人がまだまだ溢れていることです。
エンジニアやデザイナーなど成果が見やすい副業案件は増えてきていますが、ビジネス職の副業に関する募集の大半が、時間を切り売りする作業系のものが多く、スキルアップにつながる案件が少ない傾向にあります。そこで、『lotsful』ではターゲットをビジネス職に限定し、案件は戦略立案から実行支援までを行うような内容を中心に扱っています。
――なぜ、ビジネス職の副業案件は市場に少ないのでしょうか?
ビジネス職は成果イメージがわきづらくスキルマッチがしづらいからです。
たとえば、エンジニアやデザイナーは「使用言語」「制作実績」など分かりやすくスキルを提示することができます。しかし、営業やマーケティングなどは、明確なスキルを提示することが難しく、経験年数だけでは推し測れません。
こうした状況から、『lotsful』では個人の成長と事業をドライブさせることにつながるスキルプロデュースまで手掛けるようになったんです。
――スキルプロデュースとは、具体的にどのような内容ですか?
たとえば、大企業の営業組織で、5人のチームメンバーをマネジメントする営業リーダー職の方がいるとします。
その方の持つスキルを分解していくと、特定業界の営業知見や、成果がでる営業オペレーションのノウハウ、営業戦略の設計スキルなどが見えてくるとします。法人が求めているスキルや成果を、第三者的な視点で可視化することを進めています。
その経験を活かしつつ、個人の能力開発することを考えた場合、例えば「営業が誰もいないベンチャー企業で、営業戦略から携わる案件」などで成果が出ています。このように、個人の強みを発揮しながら、フェーズの異なる領域で組織の立ち上げといった新しい体験ができるようなお手伝いをしています。
受け入れる企業側も本気でビジネスをしていますので、個人がその会社でやりたい意思を持ちコミットすることが大前提です。
人の可能性が広がる様子を目にできる醍醐味
――『lotsful』を立ち上げて約1年。手応えはありますか?
ありますね。ユーザーインタビューで、自分の可能性を広げることにつながったお話を聞くと、とても嬉しいです。
ある人は1社に所属するよりも、自分の得意分野をいろんな会社に還元してその会社の成長に関わることにやりがいを見出して。今の会社をフルタイムから週3勤務にして、パラレルな働き方を選ぶきっかけとなったそうです。
ほかにも、転職を考えていたけど、副業がきっかけで自分のやりたいことが分かり、自信にもつながり、今の会社で新しいポジションにチャレンジすることになった人も。
企業側からも、事業のスピードが上がったり、組織のメンバーの刺激や成長につながっているというお声をいただいていますね。
――最後に、今度『lotsful』が実現したい世界観を教えてください。
私が一貫して実現したいと思っているのは、「個人の可能性を広げる」、
「主体的なエネルギーを持つ人と企業を増やす」こと。
その想いから、『lotsful』のミッションには「可能性を拡げる体験機会を提供し、主体的なエネルギーあふれる人と組織を創る」を掲げています。集まっているメンバーも、そこに共感して事業に取り組んでくれていて。
▲メンバーと談笑中。ディスカッションやアイデアの共有も日常的です。
lotsfulが目指すのは、個人と企業が共に成長できる「キャリア副業」が当たり前になる世界。副業は2018年に解禁されたばかりで、市場も成長途中。正解がないなかで、自分で考え、価値を見つけていくことに面白さがあります。
『lotsful』のサービス名は、「たくさん」を意味する「lots」と、「〜の多い」の「full」の組み合わせ。やりたいことに制限を設けず、欲張りな人生を送ってほしい。そんな想いを込めています。副業によって、個人や企業の可能性を広げることをこれからも行いたいですね。
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