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自分の時間が幸せだからこそ仕事が楽しくできる。キャリアトランジションで得た気づき

娯楽や情報源としてYouTubeが普及し、企業チャンネルの開設も進むなど、情報発信手段の多様化が進む昨今。仮想のキャラクターで活動する「バーチャルYouTuber(VTuber)」の活躍の場が広がっています。

こんにちは!パーソルイノベーション ビジネス推進部 採用室の小林 日奈子です!

今回お話を聞いた田淵 忠宏(たぶち ただひろ)さんは、2022年10 月にパーソルイノベーションに入社。VTuber声優プロダクション事業『ぼいそーれ』の事業責任者を務めています。『ぼいそーれ』の事業譲受と同時にパーソルイノベーションにジョインし、ライバーのマネージャーから事業責任者という大きなトランジションを経験した田淵さんに、自身に起こった意識の変化や『ぼいそーれ』の今と未来、求める人材像などを聞きました。

※所属部署・役職は2023年11月時点のものです。

パーソルがVTuber事業?でも、目指すものはグループのビジョンそのもの

―― 『ぼいそーれ』がパーソルイノベーションに加わり、約1年が経過しました。改めて事業内容を教えてください。

社内に増設をした録音ブース

『ぼいそーれ』は、バーチャル声優(V声優)が所属するプロダクションです。いわゆるVTuberとは違い、「声優として売れる」という目標に向かって活動しているライバーが11人所属(2023年10月時点)。自身の配信活動を行いながら声優としての技術を磨き、夢に向かって走り続けています。

私たちの役割は、所属するライバーたちをV声優として育て、その知名度やインフルエンス力を活かして声優案件を獲得すること。アニメやゲーム、広告の他、企業様の社内用研修ナレーションなど、幅広く活躍の場を探り、実績を積み重ねています。声優としての技術を身につけてもらうべく、声優事務所と提携してレッスンの場を提供しているのが一般的なVTuberプロダクションとは異なる点であり、私たちの強みでもあります。

―― 数多くの事業を展開するパーソルグループの中でも、『ぼいそーれ』は非常にユニークな事業だと感じます。なぜ、パーソルイノベーションにジョインすることになったのですか?

『ぼいそーれ』は2022年10月に事業譲受する形でパーソルイノベーションの一員となりました。私もそれに伴いパーソルイノベーションに入社したのですが、実は私も「パーソルってこんな事業にも興味があるんだ!」と、意外性を感じたことをよく覚えています。きっと小林さんも同じ感覚だったのではないでしょうか。

では、なぜ事業譲渡の話が持ち上がったのかというと、『ぼいそーれ』が目指すものとパーソルグループのビジョン『はたらいて、笑おう。』が合致したからなのかなと思っています。

―― 具体的にどんな点が合致したのですか?

まず、今の声優業界の状況を説明すると、声優を目指している人は10万人いるとも30万人いるとも言われています。それに対し実際に声優としてデビューできるのはわずか1~5%。“ギャップ”がすごく大きいのが実情です。

『ぼいそーれ』はそのギャップを減らす、つまり夢がなかなか叶えられない人たちをどうにかして声優というステージに立たせてあげたい、その一心でレッスンの場を提供したり、活躍の場を模索したりしています。この行動の源泉となっているのが、「自分の夢や目標を叶えることで自分らしく生きられるよね」という想い。これは『はたらいて、笑おう。』そのものですよね。この想いやビジョンが合致したからこそ一緒に事業を推進することになった、そう思わせていただいています。

役場の職員から声優のマネージャー。そして『ぼいそーれ』の事業責任者へ

―― 『ぼいそーれ』のビジョンやパーソルイノベーションにジョインした経緯がよくわかりました。では、田淵さんご自身についてお聞かせください。これまでどのようなキャリアを歩んできたのですか?

私が最初に就職したのは、鹿児島県の与論町役場です。与論町は私の生まれ育った町。半年ほど総務課に在籍し、その後は教育委員会でITリテラシーの向上などに取り組んでいました。

そこから心機一転、声優事務所へと転職。約8年、声優のマネージャーとして業界に向き合い、縁あって『ぼいそーれ』に参画することになりました。

―― 役場の職員と声優のマネージャーがなかなか結びつかないのですが…、なぜ声優業界を選んだのですか?

実は、声優事務所を明確に目指していたのではなく、スキルアップやキャリアプランについて考えていたとき、もっとスキルを身につけるためにも「めちゃくちゃ忙しいところではたらいてみよう」と思ったのがきっかけなんです。もちろん、どんな業界でもよかったわけではありません。私は昔からアニメやゲームが大好きで、アニメ会社やゲーム会社、声優事務所など、関連する企業に片っ端から履歴書を送りました。その中で最初に返事が来たのが声優事務所。ここで頑張ってみようと、それまでとは全く別のキャリアを歩み始めました。

――  実際に“めちゃくちゃ忙しい”はたらき方だったのですか?

はい。マネージャーとして、担当声優の売り込みにスケジュール調整やサポートと、休日や自分の時間なんて忘れてはたらく日々でした。でも当時は、好きなことをやっている、かつ自分の得意なことを仕事にしていたせいか、自分の時間が後回しでも全く平気。「はたらいていれば幸せだよね」という感覚でした。『ぼいそーれ』に移ってからも、その感覚は変わらずでしたね。

―― そうなると、パーソルイノベーションでのはたらき方に相当“ギャップ”を感じたと思うのですが…。

以前は“はたらく時間がなんぼ”というはたらき方だったので、「自分の時間が幸せじゃなきゃいけない」という皆さんの意識には、正直言って大きな衝撃を受けました。でも、今では私自身が自分の時間を大切にし、たとえば所属ライバーたちに「僕は土日連絡取れません。返事は月曜日になります」と宣言するくらい(笑)。もちろん、『ぼいそーれ』のメンバーにも「休むのは悪いことじゃない」と伝え、実践してもらっています。

「自分が幸せで、幸せだから仕事が楽しくできる。仕事が楽しくできるから、最高のポテンシャルが発揮できて良い仕事ができる」。このサイクルがうまく回っているのがパーソルイノベーションなんだなと改めて実感しています。

声優業界にイノベーションを起こす。それが『ぼいそーれ』の役割

―― マネージャーから事業責任者というポジションの変化で、意識だけでなく仕事そのものも大きく変わりましたよね。

事業全体を管理する立場になり、これまでとは全く違う目線で物事を見ないといけなくなりました。

たとえば、自身の担当ライバーを見るだけでなく、他のライバーを担当しているマネージャーの業務管理も行うなど、目の前の仕事だけでも大きな変化がありました。当然、先を見据えた行動も必要で、一年後はどうなるの、二年後はどうなるのと予測しながら次の施策につなげていかないといけない。正直まだまだ慣れないことも多く、四苦八苦しています。

―― 大きな環境の変化がありながらも、所属ライバーが順調に増え、ゲームなどへの出演も決まるなど着実に前進しています。今後『ぼいそーれ』をどう発展させていきたいですか?

第4回所属声優オーディション告知

冒頭でもお伝えしたように、現在所属しているライバーは11人。7月にはYouTube登録者数80万人を超える「みけねこ」さんが加入しました。今後のオーディションには「インフルエンス力を持ったライバーが所属している事務所」という認識で、参加者がますます増えるのかなと期待しています。

また事業展開の面では、VR空間での商品PRや接客など、電子のキャラを持っているV声優だからこそできることを開拓していきたいと考えています。当然、「声優として売れる」ことが『ぼいそーれ』のコンセプトですから、アニメやゲームへの出演は追い続ける。それに加えて、普通の声優さんではできないことに活躍の場を広げていくということです。

―― 声優案件を獲得するという役割を推進しつつ、新たな可能性も探っていくということですね。

はい。インフルエンス力を活かして声優案件を獲得する。この目標は少しずつですが達成できている状況です。業界全体で見ると、アニメのオープニング曲が決まったVTuberが出てくるなど、「達成していける」という現実味を帯びてきました。

とはいえ、声優業界には“外のもの”をなかなか受け入れない閉鎖的な面があり、いわゆる声優さんとV声優の間に大きな隔たりがあるのが実情です。でも、“見た目”は違っても目指しているものは同じ。「声優になりたいという想いは一緒なんだ」という意識が業界全体に浸透すれば、V声優の活躍の場はもっと広がるはず。声優業界にイノベーションを起こすのも、私たちの役割なのかなと思っています。

―― 『ぼいそーれ』を通じて業界ならではの課題を打ち破っていくということですね。他にはどんな課題を感じていますか?

声優を目指している人たちにとって、今の声優業界は養成所に通って事務所に所属し、下積みを経てデビューするのが当たり前。下積みを重ねて、ようやくアニメに出られるか出られないかというラインに到達したのに、他の声優さんの方が人気があって出られませんでしたというケースは珍しくありません。それで声優の夢を諦める人が本当に多くて、声優だけを目指して愚直に取り組んできた5年6年がなかったことになってしまう人たちをたくさん見てきました。

一方で私は、VTuberでなくても、X(旧Twitter)やInstagramなどを通じてインフルエンス力や発信力を身につけていけば、声優を目指した5年6年が無駄にならないはずという考えを持っています。

『ぼいそーれ』を成長させることで、自由な角度から声優という夢を叶えられる世界にしたいし、声優を目指す人たちには、もし声優以外の夢を目指すことになったときに、声優を目指した期間が無駄にならない時間を過ごしながら夢を追いかけてほしい。そのサポートも私たち『ぼいそーれ』ができたらなと思っています。

“テイク”ではなく“ギブ”できる人ともっと大きな夢を目指したい

―― では、『ぼいそーれ』の発展に向けどんな人と一緒にはたらきたいですか?パーソルイノベーションや『ぼいそーれ』に興味を持っている方へのメッセージをお願いします。

“テイク”を求めるのではなく“ギブ”できる人に集まってきてほしいですね。たとえば、「もっと有名になりたい」という大きな目標があったとします。それを達成するための細かい目標の中に、「この人にはこんなことをしてあげた方がいい」というギブがあり、その結果として自分の夢が叶うという考え方ができる人とだったら、もっともっと大きな夢を目指せるんじゃないかと思うからです。

また私には、「自分の人生を決めるのは自分の行動だけ」という信念があり、『ぼいそーれ』に興味を持ち応募いただく方には、「あなたの人生なのであなたが決めた方がいいよ」と言ってしまうと思います。でも、これは決して突き放しているのではなく、誰かに言われたからそうしたという言い訳をしてほしくないということです。

もちろん、決定のためのお手伝いはできるし、助言もできると思っています。ただ、何をするにしても自分で決めてほしいし、自分が幸せになることを第一に考えてほしい。それでいて、自分中心にならないような方と一緒に、『ぼいそーれ』の未来を追求していきたいですね。

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