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自分らしく働ける場所はどう見つける?おしごとレコメンド『omochi』が性格診断を活用する理由

性格診断を元に、その人の価値観に合ったアルバイト先やインターン先を提案するレコメンドサービス『omochi』。2019年10月にスタートし、より良いサービスにするための検証を重ねています。

なぜ、レコメンドサービスの形を取ったのか。そもそも、若年層に注目した理由とは?サービスオーナーの越智に話を聞いてきました!

※当記事はオンラインインタビューをもとに作成しました。
※所属部署・役職は2020年5月時点のものです。

▼越智聖人
大規模UGMの事業開発やDX領域のコンサルタントを経て、2017年6月にパーソルキャリア株式会社に入社。エキスパートとして、アルバイト求人サイトの企画に携わる。2019年10月より『omochi』サービスオーナーとして、事業の立ち上げをスタートさせている。

実は見つけづらい?従来のアルバイト求人サイトの課題


――『omochi』を立ち上げようと思った背景について、教えてください。

私はもともとグループ会社のパーソルキャリア株式会社で、アルバイト求人サイトの企画に携わっていました。ユーザーインタビューをするなかで、「探し方や検索で表示されたアルバイト先をどんな基準で選んだらいいのかが分からない」など、おしごと探しに対する課題があると分かっていました。

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▲『omochi』サービスオーナーの越智

従来のアルバイト求人サイトのターゲットは老若男女ですが、ボリュームゾーンは学生です。ところが今ある求人サイトの多くは、おしごとを探したい学生にとって、自分に合った職場を見つけづらい状況なんです。

――なぜ、そうした状況が生まれているのでしょうか?

理由は大きく2つあります。

1つ目は、サービスづくりに携わる人は社会人経験が長くなり、今の学生がおしごとを探すうえで求めていることを本当の意味で理解できていない。そのため、学生が困っていることにアプローチできないんです。

2つ目は、人材業界のビジネスモデル的に、費用を払うのが企業側であるため、企業がいかにして応募者を獲得できるかに焦点が当たっていることです。

こうした状況を改善し、ユーザードリブンのサービスを作りたい。これが私たちの出発点です。

『omochi』が注目した「検索時のストレス」とは

――その状況から生じている課題について、もう少し詳しく聞かせてください。

学生がおしごとを探すにあたって、検索エンジンに「時給 エリア」を入力して、何らかの情報に触れることはできます。でも、学生は社会との接点が少ないので、そこで出た結果から「何を基準に選んだらいいか分からない」のです。

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それと、そもそも検索するには「検索するための単語」を考え、言語化することが前提です。自分がどういう人間で、何を重視しているのかといった自己理解に乏しいと、検索ボックスに入れる言葉が見つかりません。そのため、ほしい情報にたどり着けないんです。

さらに従来のアルバイト求人サイトは企業側に寄り添ったプロダクトのため、応募獲得を目的としたコンテンツが多い。学生からすると、見やすさや分かりやすさに欠け、かつ「この情報は本当に正しいの?」と不信感にもつながっています。

より良い検索体験の提供へ。性格診断に着目した理由

――こうした課題を解決するにあたって、どうして性格診断に着目したのでしょうか?

・検索で出たアルバイト情報が、自分に合っているのかが分からない
・自分がどういう人間で、何を重視しているのかを言語化する必要がある
・従来のアルバイト求人サイトに掲載されている求人情報を信じられない

これらの課題を解決し、ユーザーにフィットする結果をアウトプットするには、性格診断が適しているから、ですね。

たとえば、人気の職場でも万人にマッチするわけではなく、その人の性格や価値観で合う・合わない場所はあります。

性格診断の仕組みを使えば、「自分はどのような人間で、どんな職場で働きたいか」という自己理解や言語化ができていなくても、ユーザーに適した職場を提示することができます。


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▲キャラ診断の質問内容(左)と診断結果(右)

また、性格診断の質問内容を「はい・いいえ」で答える形にしなかったのは、人それぞれいろんな個性があっていい、と考えているからなんです。

「あなたは責任感がありますか?」といった質問だと、「はい」と答えた方がいいのかな、と余計な気持ちが生まれてしまいますよね。でも、「責任感が強いほうだと思う」と「世話好きなほうだと思う」の2択なら自分にマッチする方を選べばいい。

ここが『omochi』らしさでもあるのですが、その人が働いていて楽しいと思える場所を見つけられることを大切にしています。

そして、診断結果は主観的な形容表現を極力排除し、客観的な情報を提供しています。

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▲診断結果の詳細画面。マッチ度合いをパーセンテージで見える化。

たとえば、「スタッフがみんな仲良し」といった言葉は企業側の主観に主軸が置かれ、ユーザーは共感しづらいこともあります。

そこで診断結果に基づいて、ユーザーと企業の関係性を数値化し、客観的な情報を提供。「ここに書かれていることって本当?」といった不信感の払拭や、選ぶ基準の明確化に繋げました。

言語化に依存せず情報を探すことができ、より個人にマッチした情報を提供できる。おしごとを探す際の情報体験の価値を上げることが、『omochi』の取り組みなんです。

――そのためには、ユーザーである学生たちの悩みをキャッチアップしていくことも求められそうですね。

そうなんです。サービス提供者と学生の間にギャップがあるので、それを埋めるために学生と協力してコンテンツを作ることも行っています。

たとえば、いろいろな大学の学生とYouTube動画を作ったり、Twitter運用について考えたり。届けたい人たちに対してどうしたら伝わるのかを、一緒にコミュニケーションをとり、フィードバックを受けて改善していくことは欠かせないですね。

必要なのは、今この瞬間のトレンドに対応する柔軟さ


――今いるメンバーは、どんな人が多いのでしょうか?

現在、メンバーは4人ですが、共通しているのはそれぞれの主義やプライドよりも、事業がユーザーや市場に受け入れられるかを優先していることですね。

『omochi』はまだ発展途上の段階ですから、より良いサービスにするために、使ってもらいたい人の感覚を常にインプットし、反映しつづけるベンチャーマインドが大切なんです。

そのためメンバーは、ユーザーから得たフィードバックを楽しむことができ、市場のニーズに応じた柔軟な対応のできる人が集まっています。全員が人材業界一筋ではなく、さまざまなバックグラウンドを持っていることも理由かもしれませんね。

さまざまな視点を取り入れながらユーザーにとっていいものを提供したいと思っていて、それを実現していくことが好き。そんな方が楽しく働ける環境だと思います。

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『omochi』が目指すのは、ユーザーが自分らしく働ける場所の提案

――最後に、今後の展望について、聞かせてもらえますか?

『omochi』は2019年10月にエリアを渋谷区に限定し、小さくサービスをスタートしました。実際に、使ってださった学生からは「診断を通じて選べるので楽だ」との声がありました。加えて募集企業からも、「学生の感覚を捉えることができて新しい」「面白いサービスだ」と反応をいただいています。

将来的には、各ユーザーの思考性が分かるデータを元に、企業側の面接における負担も減らせたらと考えています。

ーーこれからデータがより集まることで、できることがどんどん増えそうですね。

そうですね。性格診断自体も、ニーズに合わせて変わっていく可能性もあります。私たちは、その時々の、その人に合ったものを提案するサービスとしてあり続けることを目指していますから。

実は、『omochi』というサービス名には、そうした想いも込めているんです。お餅って、色が白で無垢なイメージがあり、食べ方も人それぞれで、形も伸びたりして変わる。

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▲『omochi』のロゴマーク

私たちが目指している「色々な人の指向性にあわせて、パーソナライズしていく」ことにぴったりだと、満場一致で決まったんです。

より多くの人が、楽しく働くことができる。そうした社会を『omochi』を通じて築いていければと思っています。想いに共感し、自分のスキルを活かしてユーザーにとっていいものを作りたいと思っている人が仲間になってくれたら、嬉しいですね。

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『omochi』では、一緒に働く仲間を募集しています。興味をお持ちの方は、こちらからエントリーくださるとうれしいです!


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