「リスクを踏まえてどうしたらできるか」--組織の良い未来を作るために、ガバナンス・リスクマネジメント室が取り組んでいること
2021年4月、パーソルイノベーションにガバナンス・リスクマネジメント室が誕生しました。経営企画室から当該部分が独立した部署で、2021年度はERM(統合型リスク管理)導入を中心に、リスクマネジメント体制の強化を企画・検討しました。
こんにちは!パーソルイノベーションHR本部タレントブランディング室の小林日奈子です!今回は、ガバナンス・リスクマネジメント室の室長を務める高橋 大地(たかはし だいち)さんに登場いただきました。
高橋さんは「部署立ち上げの段階だからこその面白さがある」と話します。果たしてそれはどういうものか、そして仕事の意義を聞きました。
高橋 大地
2007年に大手金融機関に入行。支店業務から始まり、融資、セグメント企画、営業、デジタル企画などの業務を経験後、2019年3月に大手IT企業へ転職。金融事業セクションで中間持株会社設立の責任者を担い、プロジェクト遂行後に退職。2020年3月にパーソルイノベーションに入社。当初、経営企画室に配属されたが、2021年4月にSBU統括本部コーポレート統括部ビジネス推進部ガバナンス・リスクマネジメント室が設立され、室長に着任。
※所属部署・役職は2022年2月時点のものです。
金融機関や大企業での経験を武器に新たなチャレンジを
ーー高橋さんは金融機関出身なんですよね。
はい、新卒で大手金融機関に入行しました。だいたい3年ごとに部署異動するのですが、支店業務や中小零細企業の融資業務を経験したり、法人企画部で部門の予算策定やプロジェクトマネージャーを務めたりしたんです。
他にも、営業部で大手上場企業を担当し、最後はデジタル企画部で既存サービスのデジタル化に注力しました。
その後、金融機関での経験を活かせればと思い、2019年3月に大手IT企業に転職。ちょうど会社分割による持株会社体制への移行に伴い、私は金融系の持株会社を立ち上げるプロジェクトの責任者に就任しました。
プロジェクトが一区切りついたところで退職し、パーソルイノベーションに入社したのです。
ーーなぜ転職先にパーソルイノベーションを選んだのですか?
自分の裁量で動ける余地が大きくて、面白そうだと感じたからです。人に言われて行動するのではなく、能動的に考えて動けるのが大きな魅力に思えて。
これまでと全然違う業界で、前職での法人立ち上げの経験や自分が培ってきたスキルを用いて新たなチャレンジができると考え、入社を決めました。
入社後、最初に配属されたのは経営企画室。まだ設立して間もない会社だったため、各会議体の役割や社内規程を整備したり、子会社の裁量範囲を整理したりと、組織構造・ガバナンス体制を検討・構築していきました。
その辺りを1年かけてきれいに整えたところで、ガバナンス・リスクマネジメント室が新設され室長を務めることになり、現在に至ります。
リスク回避とガバナンス向上を目指すのが役割
ーーガバナンス・リスクマネジメント室について教えてください。
ビジネス推進部に属している3つのチームの一つです。他に法務・コンプライアンス室とビジネス支援・情報セキュリティ室があります。
以前、部長の岩田さんがビジネス推進部を「新規事業を様々なリスクから守りつつもしっかりと支援する部隊」と表現していましたが、ガバナンス・リスクマネジメント室はその中でも、これを遂行するための企画部分を担当しています。どうリスクを回避するか、どうガバナンスを向上させるかを企画・検討しているのです。
ーー2021年4月に新設されたチームなんですよね?
パーソルイノベーションとして、ガバナンス・リスクマネジメントを強化するために立ち上がりました。1年目である今年度は、リスクを審議するための会議体を設けたり、リスクを管理する仕組みとしてERM(※)の導入を進めたりしています。
パーソルホールディングスではすでにERMが導入されていたものの、パーソルイノベーション単体だとそのような仕組みがなく、自分たちがどのようなリスクを抱えているかが見えづらい状況でした。
より事業成長していくためには、あらかじめ起こりうるリスクを想定しながら歩みを進める必要があります。一からリスクをアセスメントし、どの順番で対応するかを判断していくためにERMの導入を決めました。今年度中には仕組み作りが完了する予定です。
※ERMとは?
統合型リスク管理のこと。組織体に発生するあらゆるリスクについて、統合的・包括的・戦略的に把握・評価・最適化し価値最大化を図る先進的なリスクマネジメント手法
大事なのは「どうしたらできるか」を考えること
ーーガバナンス・リスクマネジメント室のミッションは何ですか?
会社として適切に成長するための土台を作ることです。
総じて僕らのような部門は、リスクを避けようとして「その事業はできません」と言う立場にあります。そのため事業側の人たちからは、煙たがられることも(笑)。
けれど、リスクをただ潰すだけでは新しい事業を生み出せません。「リスクがあるからできない」ではなく、「リスクを踏まえてどうしたらできるか」を一緒に考える部隊でありたいと考えています。
これによって、事業側の人たちが事業に集中しやすい環境を提供していきたい。そう強く思うのは、僕自身がそもそも事業側にいたからかもしれません。
ーー事業側の気持ちが分かるからこそですね。では、高橋さんが考えるガバナンス・リスクマネジメント室でのやりがいは何ですか?
組織ができて日が浅いため、人員構成をどうするかなど、組織の根幹に関わる部分を自分たちで企画・推進していけるのはやりがいです。また経営陣と対話する機会が多く、経営視点で物事を考えたり、ディスカッションしたりできるのも本当に面白いですね。
一方で、まだまだ解決していくべきこともあって。中でも、リスクマネジメントの仕組みを現場のメンバーにまで落とし込んでいくことは目下の課題です。
今は経営陣が中心になってリスクマネジメントを議論していて、現場が意識せずとも管理されている状態。これはある意味、理想の状態と言えますが、現場のメンバーにもガバナンスの方針やリスクマネジメントの大枠を理解してもらい、何かあったときに私たちに相談してもらえるような体制にしたいと思っています。
そのために、事業側の人たちとコミュニケーションを取ることで、ガバナンス・リスクマネジメント室の役割を知ってもらい、より現場に近い組織にしていくつもりです。
組織の良い未来を作っていきたい
ーー現在、ガバナンス・リスクマネジメント室には3名のメンバーがいるんですよね。今後、どのような方が仲間になってもらえると嬉しいですか?
3名のメンバーのうち、1名がガバナンス、もう1名がBCP(※)を担当しています。僕は室長として、室全体の管理、リスクマネジメントやガバナンスの企画を担っています。
新たな仲間には、リスクマネジメントを主担当いただけたら嬉しいですね。今年度はERMの導入がメインでしたが、次年度はリスク管理の高度化とリスク低減の企画を打ち出していく予定です。なので、そのプロジェクトのマネジメントや推進も担ってもらいたいと考えています。
現在、僕らは来期の組織体制について議論しているところです。パーソルイノベーション株式会社の拡大と共に、備えなければならないリスクは今後も多くなるはずです。組織の人数がまだ少ない今だからこそ、ガバナンスの域を超えて組織ごとに何の機能を持たせるのがより事業に寄り添える形になるのかを考えられるのは、現在の規模感ならではの面白さだと思います。
組織を作り上げるというのは、組織の未来を作っていくことです。
リスクマネジメントをそれなりに分かっていて、かつ「事勿れ」ではなく「どうしたらこのリスクを受け入れてもらえるか」と事業側の視点で考えられる人と、一緒に良い未来を作っていきたい。
指示を待つのではなく、自分で目指したいビジョンを掲げ、主体性を持ってこの環境でできる仕事を楽しんでもらいたいですね。
※BCPとは?
事業継続計画(Business Continuty Plan)。企業がテロや災害、システム障害など危機的状況下に置かれた場合でも重要な業務が継続できるような方策や戦略のこと。またその計画書。
※ビジネス推進部の記事はこちら
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