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自分の可能性に蓋をしないで。女性管理職に聞く女性活躍とキャリア論

「人的資本経営」への注目度が高まる昨今。女性管理職比率を向上させるべく、さまざまな取り組みが推進されています。パーソルイノベーションでも女性管理職の積極的な登用を進め、現在、男性21人に対し5人の女性が管理職として活躍しています。

こんにちは!パーソルイノベーション ビジネス推進部 採用室の小林 日奈子です!

『新手法、新領域で、未来をぬりかえる。』というミッションのもと、新規事業開発に取り組む私たちパーソルイノベーション。このnoteでもご紹介しているように、多くの女性社員がさまざまな事業、ポジションで日々奮闘しています。

今回はそんな女性の1人、副業人材マッチングサービス『lotsful』の事業責任者を務める田中 みどりさんに登場いただき、女性管理職の視点で新規事業開発と女性活躍の関係性や田中さんが考えるキャリア形成について語ってもらいました。前回ご紹介した田中さんのキャリア転換ストーリーもぜひご覧ください!

※所属部署・役職は2024年8月時点のものです。

思い描くキャリアは変わって当然。私の“自分らしくはたらく”も変化

―― 前回のインタビューでは、新卒で人材業界を選んだ背景や、営業担当者から事業責任者に至るまでのストーリーを詳しくうかがいました。今回は、女性の管理職登用やキャリア形成の視点でお話を聞かせてください。田中さんは今、事業責任者という立場で組織を率いていますが、社会人として歩み始めた頃はどんな将来を描いていたのですか?

今の私からは想像できないかもしれませんが、実は学生の頃、「26歳でいったん専業主婦になる」と最初のキャリアの期間を決めて就職活動をしていたんです。前回のインタビューで「自分らしくはたらける人を増やすことに携わりたい」という想いから人材業界を選んだとお伝えしましたが、当時の私にとっての“自分らしく”は、キャリアとプライベートの集中する期間にしっかりメリハリをつけたいということ。結婚や子育てのライフステージを想像した時に、26歳くらいまでに一度自分の第一タームのキャリアを確立させたいと、若いうちから経験を積める環境ではたらくことを望んでいました。

それで選んだのがインテリジェンス(現、パーソルキャリア)。インテリジェンスには年齢に関係なく活躍できる土壌があり、20代でマネージャーを務める人材も大勢いたことから、ここなら最速でスキルを身につけられるのではないか、当時私が理想としていた“社会人の第一ステージ”にぴったりなのではないかと直感し、入社を決めました。

―― それは初耳です!でも、実際にはキャリアをとめることなく仕事と育児を両立し、今は『lotsful』の事業責任者を務めていますよね。

インテリジェンス入社後は法人営業に従事し、人材支援の仕事が「天職だな」と思うくらい大好きだったというのは前回もお伝えしたとおりです。また、キャリアチャレンジ制度(※)を通じて新規事業開発に携わることになり、さまざまな学びや気づきを得る中で「自分が本当にやりたいと思うこと」が見えてきた、それが『lotsful』の設立につながっていったこともお話ししました。

目の前の仕事に一生懸命取り組む中で、描いていたキャリアが変わるのは当然のことだと思っています。はたらくイメージが十分に湧いていない社会人になる前、すなわち学生時代に描いていたものならなおさらではないでしょうか。私の場合は「キャリアとプライベートの期間を分けたい」とそもそも持っていたキャリア観が、分けずとも両方を充実させている人を間近で多く見てきた中で、「分けない方がチャンスが広がりそうだな」という考えにガラッと変わりました。

※キャリアチャレンジ制度
パーソルグループの社員を対象とした公募型の異動制度。自身のキャリアデザインとその成長のために、パーソルグループ企業のさまざまなポジションに自ら異動希望を出すことができる制度です。

「新規事業開発は向いていない」「管理職になりたくない」の裏にある“呪い”

―― では、女性管理職の立場としての考えをお聞かせください。現在、パーソルイノベーションに在籍している女性社員が管理職にステップアップしていくだけでなく、管理職候補の女性も入社してきます。私も採用担当として日々さまざまな応募者に接していますが、田中さんが感じていることはありますか?

事業責任者として『lotsful』の採用活動に携わる中、私が感じているのが管理職うんぬんの前に「女性の応募が少ない」ということ。その理由がどこにあるのか改めて考えてみたのですが、もしかしたら「新規事業開発」という仕事の特性が女性からの応募を遠ざけているのかもしれません。

というのも、新規事業開発というとベンチャーのイメージが強いですよね。私もインテリジェンス時代、ベンチャー企業の経営層と接する機会が多くありましたが、ほとんどが男性でしたし、発想の豊かさや施策の斬新さ、高い志などまさに起業家と感じる方が多く、私自身「私とは違う人」「私はここまでにはなれない」と決めつけていました。未来を熱量高く語る姿を見て「素敵だな」と思いつつも、大変そうだし自分はベンチャーでここまでできないと、可能性に蓋をしてしまっていたということです。

当時の自分を振り返ってみると私がそうだったように、現実的に“できるかできないか”でキャリアの方向性を決めようとする女性は多いと思います。「新規事業は自分にはできない、向いていない」だけでなく、よく言われる「管理職になりたくない」というキャリア志向の裏にもそのような“呪い”があるのかなと感じています。

―― 応募者との面接だけでなくさまざまな立場の女性と関わる中で、私も“できるかできないか”が先に来る女性が多いのかなと感じていました。田中さん自身はその“呪い”から解放されて今があるわけですね。

新規事業開発に携わり始めたばかりの頃は、やっぱり私には向いていないなと思うことが何度もありました。でも、自分なりに仕事に対する面白さを見出し、また少しでも自分ができることに意識を向け、新たな環境でも少しずつ自信をつけていくことで、自分に課していた“呪い”を克服できたのかなと思っています。

そんな私が言えるのは、できないかもと思っても、その中の“ちょっとできる”に目を向け新しいことに取り組んでみることで、“できる”はいくらでも広がるということです。その積み重ねによって本当にやりたいことが見えてくることもあるし、挑戦した経験そのものがキャリアにつながっていくと思います。私ももともと“will(やりたいこと)”が特別強かったわけではありませんが、できない、やったことがないことにチャレンジする経験を重ねたことで「人の可能性を広げる」という本当にやりたいと思えることが認識でき、それが『lotsful』の立ち上げへとつながっていきました。

もちろん、やりたいことは人それぞれだし、必ずしも一人ひとりの“やりたい”が管理職へのステップアップという選択につながるものでもありません。当然、全ての女性ができる・できないで物事を考えているわけではないし、実際にそうではない女性にもたくさん出会いました。

でも、小林さんも感じているように、「自分にはできない」と初めから蓋をする女性が多い実態も見てきました。蓋をせずに少しでもやってみたいと思う新たなことに挑戦し続けるうちに、「できるかも」という自己効力感が高まり、意識の変化が起きるはず。私自身、そのような挑戦を後押しできる環境をつくっていきたいし、私の経験を発信することで少しでも誰かを後押しできたら嬉しいなと思っています。

目の前の課題に全力で取り組むことで拓けるキャリアもある。共に可能性を広げ、成長していきましょう

―― 少しでもできることに目を向け新しいことに取り組めば、自分自身の可能性を広げられる。この想いが『lotsful』の世界観にも反映されているのですね。私も少しでもできること、少しでもやってみたいと思うことにしっかり意識を向けていこうと思います。

今のできることをベースに、ちょっとできないことに広げ自信をつけていくことで個人が成長し、それが企業の成長につながっていくという世界観は、私が『lotsful』で実現したかったことそのもの。『lotsful』の中にもこの世界観は浸透しています。

たとえば、『lotsful』のメンバーは一人ひとりが小さな“ミッション”を持っています。そして「こんなことをやりたい」という提案がいつでもでき、提案が通れば『lotsful』のお金を使ってその人が運営できるという制度があります。

これは、現場に立つ一人ひとりが感じている課題を当事者意識を持って形にすることが事業の成長につながっていくという想いからできたもの。私は前回のインタビューで、「個人のやりたい」と「組織のミッション」を両取りできる組織を目指しているとお伝えしました。こうした制度を通じて、「組織のミッション」達成につながる「個人のやりたい」が生まれ、それを実現できれば必ず事業の成長につながる。私はそう信じ、事業づくり・組織づくりを推進しています。

―― 現時点で本当にやりたいことが見つかっていなかったとしても、課題に向き合うことで自分がやりたいと思うことが見つかり、それが『lotsful』のサービス拡充へとつながっているのですね。新たな事業の種も見つかる気がします!

冒頭でキャリアプランのお話をしましたが、自身の5年後10年後を描くことは大切な一方、未来にばかり目を向けていては見えないもの、気づかないものがあるのも事実。目の前にある課題や仕事に全力で取り組むことで、できなかったことができるようになったり、あるいは興味がないことでも学びや気づきを得るうちに本当にやりたいことが見えてきたりと、それが新たなキャリアへとつながっていくはずです。

だから、女性に限らず「新規事業は向いていない」「管理職はやりたくない」などと自分に蓋をするのはもったいないかもしれません。もし、副業市場に興味はあるけど新規事業は難しいな…今から営業か…という方がいれば、ぜひ一度お話しさせてください。私たちと一緒に可能性を広げ、共に成長していきましょう。

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『lotsful』では一緒にはたらく仲間を募集しています。少しでも興味をお持ちの方は、ぜひこちらからエントリーください!

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